2017年10月28日土曜日

10月28日、29日 Ocean Super Marketで商品を展示します

今週末の10月28日(土)、10月29日(日)にOcean Super MarketのShwe Gone Dain店にて、YANGON CALLINGの商品を展示販売しています。

お近くにお寄りの際は、チェックしていただけると嬉しいです。
今回の展示はブラウス、シャツ、パンツなどの単品が中心となりますが、一部ワンピースも展示販売しています。

サンチャウンまでなかなか遠くて来れなかった方は、この機会にご覧いただけるとありがたいです。

Ocean Supercenter (Shwe Gone Daing Branch):
Corner of Shwe Gone Daing & Ba Nyar Da La Road, Bahan Township, Yangon











魅力的なローカル・ブランドが育って、
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2017年10月27日金曜日

久しぶりにダウンタウンに行ってみた〜Urban86はヤンゴンの新名所になるのか?

先日、ヤンゴンでローカル向けの飲食店を営むO氏と観光客向けのお土産を作っているSさんから、同じタイミングで、ダウンタウンに新しいナイトマーケットが建設中で、今テナントを募集しているから、早めに契約した方がいいとのアドバイスをもらいました。
Urban86という商業施設です。シンガポール資本による運営で、バンコクのナイトマーケットの運営経験者もこのプロジェクトに加わっているようです。
後になって、私のFacebookページを見た運営者の一人から、メッセンジャー経由で営業が入っていたのを思い出しました。そのときは、送られてきたパンフ見て利用料が高いので速攻で諦めました。


そうは言うものの、O氏、Sさん共に、今後ヤンゴンを代表的する新名所になると力説していたので、どんなものか気になってきます。月極で借りるのは無理としても、週末だけでも試しに出店してみようかなとも思い始め、とりあえず現場を見に行くことにしました。
普段は、サンチャウン地区に籠り切りなので、ダウンタウンに行くことは2、3ヶ月に一回くらいです。昨日久々に、ピーロードのバス停から、37番バスに乗ってダウンタウンに向かいました。今年の始めに路線変更して、渋滞解消のためダウンタウンへのバスの乗り入れが禁止されたため、ダウンタウンの外縁部が終点となり、そこから中心部に行くまで1Kmくらい歩く必要がありましたが、いつの間にかシャングリラ・ホテルの前のバス停まで行き着くようになっていました。交通費の節約のため、普段バスを利用している身にとってはありがたい変更です。

スーレーパゴダの公園前を数百メーター東に行った場所にUrban86はあります。
ミャンマー初の屋内型ナイトマーケットという触れ込みです。現場は、現在建設中で、12月開業予定です。建設現場を見るとフードコートと物販エリアが分かれていて、フードコート・エリアにステージを設営中でした。
この辺りはダウンタウンでもあまり観光客・外国人向けのお店が無いエリアだと思いますが、この施設が呼び水となって、周囲の環境も変わるかもしれません。




一人で借りるとしたらDIY CARTになりますが、パンフレットで見る限りドレスなど着丈の長い服を掛けるのには高さが足りないのではないかと感じていました。支柱に出っ張りがあるので、着丈が長い服はこちらに掛けるのもアリかなと現物を見て思いました。



久しぶりにダウンタウンを訪れたので、帰りにローカルに人気のある37thストリートのミャンマー料理屋に寄りました。カフェテリア形式で、三品選んでご飯が付いて、2,500チャットとリーズナブルです。油分もミャンマー料理にしては控えめです。数あるローカルのミャンマー料理屋の中でも、外国人が食べて美味しいと感じる数少ないレストランです。
ミャンマーへ進出する飲食店の方々は、日本食料理店なんかではなく、こうしたタイプのミャンマー料理屋を洗練させたタイプのレストランを開業した方が成功する確率は上がると思います。





実際、そうしたカテゴリーに入るRangoon Tea Houseはヤンゴンで最も成功したレストランになっています。このカテゴリーはまだ競合が少ないので、参入の余地は残っています。

少しづつではありますが、外資の流入や、海外に住んで従来とは違った考え方やセンスを持つミャンマー人がミャンマーに戻ってきて、街の様相も変わりつつあるようです。

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2017年10月24日火曜日

【YANGON CALLING】商品が入荷しました

売り切れになっていたデザインのドレスや、サイズ切れになっていたシャツを再入荷しました。

シャン州産のコットンを使用したワンピースです。ざっくりとした素材感とタックから生まれるドレープ感が特徴です。



V-neck Tucked Dress: M saize 45,000MMK

こちらは、ロンジー生地を使用したタンクトップです。後ろで結ぶリボンが特徴です。ジーンズなどとも相性の良いボトムスを選ばない一着です。



Tank Top Blouse: M size 25,000MMK


Tank Top Blouse: L size 30,000MMK
男性用の高級なロンジー生地を使用した開襟シャツです。大きめのポケットが三つついていて、スマートフォンが収納できます。実用性とデザイン性が両立した、ミャンマーで重宝するシャツです。



Open Collar Shirt: S~L Size 40,000MMK

現在、サンチャウンのPrincess Tailoring Shopで取り扱っています。

Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】


ミャンマーの素材を使って、ミャンマーで作る服
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2017年10月19日木曜日

【Princess Tailoring Shop】日本語通訳付きでロンジーや注文服が作れます【10月22日(日)】

10月22日(日)10:00~12:30の間、日本のNGO AAR Japanさんが運営するテイラー・ショップのPrincess Tailoring Shopに、日本語通訳ボランティアのLさんが入ります。


ロンジーやワンピースなどのオーダーメイドの服をミャンマーで作ってみたいけれど、言葉の壁でためらっていた方は、これを機会に作ってみてはいかがでしょう?



Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】


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2017年10月18日水曜日

ミャンマーで読書会を開催しました

ミャンマーの本好きの有志を募って、今週日曜日の10月15日に読書会を開催しました。
第一回目となる今回は、サンチャウンのカフェで開催しました。
参加者は、私を含めてミャンマーで自営業を営んでいる日本人四人です。

課題図書は、ラッタウット ラープチャルーンサップの短編集『観光』でした。5、6年前に日本のいろんな雑誌の書評で大プッシュされて話題になった本です。 


参加者の感想は、外国人の観光客がやってくるタイの人々が相手の幻想を理解していて、それを生活の糧として利用するしたたかさや逞しさが印象に残ったというものが多かったです。
参加者全員がミャンマー在住者のため、タイに行ったことが何回もあります。全員何らかの形でタイでボラれたり、ボラレそうになった経験があるので、そうした感想が目立ったのかもしれません。
その他に、母親との関係性が親密で独特だという指摘もありました。これはミャンマーとも通じるところがあるので、東南アジア特有の家族関係なのかもしれません。
また、南国の幻想を外側の観光客達から押し付けられている現地の人々のリアリズムや哀しみに胸打たれたという感想もありました。
東南アジア特有の貧富の差や特権階級に属する人たちの横暴さなども、本書に描かれているからです。
作家が描きたかったのも、タイを含めた東南アジア特有のそうした両義性ではないかと思いました。

参加者同士で話し合って、次の課題図書は、『仏教思想のゼロポイント』になりました。
ミャンマーの僧院で修行を続けている日本人の仏教研究者 魚川祐司氏の著作です。
何度か当ブログにも書いたことがありますが、ブッダの伝えた教義を忠実に守り続けている上座部仏教と、中国南方経由で様々なアレンジを経て日本に伝わり、さらに土着化のため変更が加えられている日本の大乗仏教とは相当に異なります。

ミャンマーの上座部仏教の教えと実践を体系的に書いた日本人による著作は今まで少なかったのと、仏教の門外漢にも分かりやすく記述されていたため、本書は日本でも話題になりました。ミャンマーを理解するには、上座部仏教の知識が不可欠ですが、そうした意味でもミャンマー関係者の必読書と言えそうです。
過去に、魚住氏の著作をネタに記事を書いたことがあるので、ご興味があればどうぞ。



11月に二回目を開催したいですが、日程はこれから決めます。
日程については、改めて情報をアップします。
読書会への参加を希望される方は、本ブログの プロフィール > お問い合わせ > メールをクリックして、ご連絡ください。

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2017年10月13日金曜日

【ネタバレ】ミャンマーでの繁盛店の作り方

ミャンマーに進出した日本食レストランの撤退が相次いでいるとの情報をFacebookの誰かの投稿で読みました。私はまったくと言っていいほど行かないので事情は分かりません。
ただ、それはそうだろうなとは思います。
ミャンマーに住む日本人の数は推定3,000~4000人です。そのうち日本食レストランに行く層は、本社から派遣された駐在員や政府機関の職員などの約10%(300~400 人)です。
残りの90%のNGO勤務者、現地採用者、ローカル企業勤務者、自営業者などは、ローカル・レストランに比べて割高感があること、日系企業の駐在員社会から距離をおきたいなどの理由で、ミャンマーの日本食レストランには行かないことが多いです。現地で、日本人あるいは日本人駐在員向けのビジネスを営む自営の在緬日本人は別として。
ミャンマーで日本人にのみアピールするお店を作っても、そもそも全体のパイが小さいので、経営が成り立たないのは当然ではないかと思います。
ミャンマーでレストランを作るなら、日本食レストランを作るのではなく、従来ないタイプの清潔でヘルシーなミャンマー料理を提供する、リーズナブルで洗練されたレストランを作った方が良いのではないかと数年前から思っていました。
実際、3年前にできたイギリス帰りのミャンマー人が創業したRangoon Tea Houseは、現在、ミャンマー屈指の人気カフェ・レストランになっています。

ミャンマー在住日本人は、日本人と日本語を話す少数のミャンマー人から成り立つ日本語圏の中でのみ活動している人々が大部分で、英語を話すミャンマー人、アジア人、欧米人社会との交流が基本的にありません。そのため、日本語圏のみにマーケティングしても、日本語圏の外へ情報が広がりません。

以前の投稿、ミャンマーの英語圏と日本語圏の市場規模の違いを考えたで書いたように、ミャンマーの日本語圏と英語圏の市場規模は、10倍くらいあります(推定値です)。
英語を話すミャンマー人は、海外で高等教育を受けた富裕層とかなり重なります。
大企業のように、ミャンマー全体の市場を対象としたマスプロダクトを販売する体力がない中小企業や個人は、この層にターゲティングするのが妥当だと思います。

ミャンマーに進出した多くの日本人が日本語圏の市場のみをターゲットとしている今の状況は、すでに椅子の席が埋まっているのに、多くの人たちが椅子取りゲームでぐるぐる走り回って、ない椅子を取り合っているように見えます。

独立してから約一年間、ミャンマーで英語圏向けのマーケティングをやってみて、ある程度、市場環境とノウハウが見えてきました。
個人的な興味とこのノウハウを切り売りできないかなという思惑もあったので、簡単なレポートを作ってみました。ミャンマーの外資系飲食店のFacebookページを比較すると、傾向が思ったよりはっきり出ています。詳細は、下記のレポートをご覧ください。


著作権フリーとしますので、ご自由にお使いください。
これからミャンマーに進出を検討している日系の中小企業や個人は、この情報を前提とした方が良いかもしれません。ただし、私の視点から見た分析であることをお断りしておきます。

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2017年10月9日月曜日

ミャンマー人の世代の違いによる日本に対する認識の違いを考えた

ミャンマーで最も人気のあるフリーペーパー『Myanmore』に日本への留学経験のあるミャンマー人実業家の評伝が載っていました。1960年代にミャンマーから日本へ留学し、数年の滞在の後、1967年にミャンマーへ帰国し、紆余曲折を経て成功した人物です。
日本に渡航した年齢が19歳だったことから計算すると、現在70代の方だと思われます。
この方はミャンマー帰国後も日本への思い入れが強く、年に一度は訪日して友人達を訪ねているようです。そのため、二人のご子息も日本へ留学させたかったようですが、二人とも留学先は別の国を選んでいます。それなら孫を、と期待をかけたようですが、お孫さんはイギリスに留学してしまいました。ミャンマー人の中でも世代によって、日本への関心や評価が異なりますが、その分かりやすい実例なので、ご紹介します。


まずは、ミャンマーで成功したU Myint Waiさんの半生についの部分を引用します。
19歳の時に、Waiは日本行きの奨学金を勝ち取った。
そこで彼は、東京工業大学でエンジニアリングを勉強した。また、大阪外語大学で一年間日本語を学び、東芝に勤務した。

それでも、祖国での理想の実現の思いが、ミャンマーへの帰国に駆り立てた。

「私はその頃、ミャンマーのリーダー達の真似がしたかった。日本へ渡った30人の志士達、同じく日本へ渡った普通の留学生達もね。彼らは帰国後、ほとんどすべての分野でリーダーになった。軍隊、財界、政界、社交界、何人かは共産党のリーダーになったし、社会主義のリーダーになった人もいる。そんな彼らを見て、自分もこの国の未来のリーダーになりたいと思ったんだ」とWaiは過去を振り返った。

彼が1967年に帰国した時、ビルマは社会主義国家に変わっていた。
人生は、彼の思い通りには進まなかった。
生まれた子供のための服を見つけることさえ容易ではなかった。
ありがたいことに、工業省所轄の工場の責任者としての仕事を、友人の尽力で得ることができた。

1970年代の彼の成功への道のりは、創意とハードワークによってもたらされた。Waiは消火器に使われる化学薬品を発明したことで、工業省の賞を受賞した。
それから続く年月を彼は社会的地位を上り詰めた。彼の言い方を借りれば「周囲に押し上げられた」。
次に、彼のご子息とお孫さんについての記述です。

何度か彼の二人の息子を日本へ留学させようと試みたが、結局果たせなかった。長男は3ヶ月しか日本に滞在しなかった。そして次男は、シンガポールとオーストラリアを選んだ。

今では笑って彼は言う「それなら孫をと思ったんだがね。でも、彼が選んだのはイギリスの大学だったよ」
彼の長男が1970年代生まれだとすると、日本の景気が良かった1980年代後半を見ているはずですが、日本には三ヶ月しか滞在しなかったようです。日本との相性が良くなかったのかもしれませんが、何より父親のように日本への思い入れが無かったことが、理由として大きかったのかもしれません。
お父さんの世代には、日本帰りのリーダー達がロールモデルとしてミャンマーに存在していましたが、次の世代には、そうした人びとの存在感も薄れていたのでしょう。

写真を見ると次男はまだ30代のように見えるので、物心付いた時には、日本は経済的に停滞し始めていた時期です。孫になると、生まれたのが2000年前後なので、なおさら日本を選ぶ理由はないはずです。

気になったので、Wai氏がミャンマーに帰国した1967年から、10年毎の一人当たりGDPの日本の順位を調べてみました。ほぼ10年毎の統計値ですが、途中にバブル崩壊が始まった1992年を挟みました。2017年の統計値はまだないため、代わりに2016年を選んでいます。
1967年 25位
1977年 23位
1987年 10位
1992年 5位
1997年 23位
2007年 29位
2016年 24位
<出典>"Ranking of Countries with Highest Per Capita Income"

こちらは同期間のアメリカの一人当たりのGDP値との比較。90年代後半から、日本の伸び率の低さが目立ちます。


一人当たりのGDP値の減少は、人口減に原因を求めることは基本的にできません。この統計値は、国民一人当たりの付加価値(労働生産性)の推移と見るのが妥当です。
2000年以降になると、順位が50年前と同じくくらいになっているのは、感慨深いものがあります。

私は別に、今の日本人が昔の日本人と比べて、能力がなかったり、勤勉ではなかったから、この経済的な停滞が起きたとは思いません。現在の日本人も、過去の経済成長期に働いていた日本人と同じくらい、能力があり、勤勉で、努力していると思っています。
問題は、市場の環境も競争の条件も変わったのに、努力の方向性、つまり戦略が変わっていないことです。
Wai氏が勤務されていた頃の東芝は、日本のエクセレント・カンパニーでしたが、今や存亡の危機に立たされています。市場環境や競争条件の変化に対応した戦略が取れなかったのが、主な要因でしょう。
2000年代に入ってから、従業員に課題なノルマや長時間労働を課す、ブラック企業の問題が表面化していますが、多くのケースは、戦略の失敗(経営の判断ミス)を戦術、すなわち現場の努力で補わさせようとすることが原因で起こっているように見受けられます。

日露戦争時には有効であった銃剣による突撃、奇襲、白兵戦を、第一次世界大戦以降に起きた兵器のイノベーションを経て、戦争の戦略・方法論が変わった太平洋戦争時点においても頑なに実行し、多大な損害を出し、前線の失敗を現場になすりつけていた、旧大日本帝国陸軍の轍を踏んでいるような気がして仕方ありません。
この件について、ご興味のある方は、未読なら『失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)』をお読みください。
組織論・経営論の観点から、先の大戦の戦線での意思決定や戦略が分析されている名著です。


1980年代に出版されたこの本が、ロングセラーになっているにも関わらず、太平洋戦争時と同工異曲の問題が解決の目処が立たないまま、20年間以上続いているのは、同調圧力と組織内で空気を読む力が過剰に要求される日本型組織の業の深さを感じさせます。
もっとも、会社は軍隊と違って、同じ組織で戦死するまで働く必要はなく、自由意思で辞めることができるので、従軍を強いられた先人に比べればずいぶん恵まれています。

Wai氏のご子息とお孫さんが、留学先に日本を選ばなかったのは、日本型組織の閉鎖性や変化や異質な存在を嫌う同質性に気がついたからではなく(長男の場合は可能性がありますが)、日本の経済的な停滞とミャンマーでの文化的なプレゼンスのなさが理由でしょうけど。
この記事からも読み取れるように、ミャンマーでは、50代以上の年齢層の人びとは、日本へ対する関心、評価が高く、年齢層が若くなるにつれて、日本に対する関心が薄れていきます。特にインターナショナル・スクールに通う富裕層の子女などは、欧米の文化への関心が強くなる傾向があります。
日本発のサブカルチャーで、ミャンマーの若者にヒップに感じられるものがないのも理由でしょう。ヒップホップやスケートボードなどのストリートカルチャーは、ヤンゴンの街中でも普通に見かけます。
Wai氏の長男が40代、次男が30代、孫が20代と考えると、彼に続く世代が日本への留学を希望しないのも当然かもしれません。
そのうち、ミャンマーで広く受容されている海外のソフトコンテンツについての記事も書きます。
平和な時代に生きていて良かった。
トルストイの箴言「私は崇高な戦争より、卑劣な平和を愛す」
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2017年10月5日木曜日

全ミャンマーが泣いた!? ~ ミャンマーのベストセラー

ミャンマーの本屋のベストセラーの棚を定点観測しています。
典型的なベストセラー本は、ミャンマー人女流作家が書いたラブ・ストーリーです。
翻訳なら「こうすれば成功する」、「私はこうして金持ちになった」的な自己啓発本が目立ちます。
ミャンマーでウケるコンテンツは、シンプルなサクセス・ストーリーだと思いますが、そうした仮説を裏付ける結果です。
上述したとおり、翻訳本のベストセラーは自己啓発本がほとんどだったのですが、最近、それとは違うタイプの本がランクインしました。

9月20日時点で10位

10月2日時点で5位

約十日で、10位から5位までじわじわとランクを上げている翻訳本が登場しました。
日本でもメジャーな本なので、ご存知の方も多いでしょう。


ボブという名のストリート・キャット』は、オーストラリアからミュージシャンを目指してロンドンにやって来たものの、夢破れてホームレスに転落し、路上演奏で日銭を稼ぎながら、失意の中でドラックに溺れるようになった青年が、野良猫と出会うことで再生していく物語です。
これは実話で、傷ついた野良猫を、所持金すべてを費やして動物病院へ連れて行ったことから、この青年の人生が変わりはじめます。ボブと名付けられたこの猫が、彼が路上演奏する時、いつも一緒にいることが話題になり、投げ銭が増えて彼の経済状態は好転します。それ以外にも、猫の世話をしなければならないことが、彼に責任感を芽生えさせ、厳しい禁断症状に耐えて薬物と縁を切ることを決心させます。
そして観光客が彼とボブの姿をYoutubeに投稿したことで、一躍世界中に知られるようになり、海外から観光客が見に来るようにまでなりました。
有名になった彼に出版社がアプローチして、この本が書かれることになりました。

去年、映画化もされて、ヤンゴンでは、今年9月30日にヨーロッパのどこかの大使館主催のイベントで、この映画の上映会が開催されたことも、チャートのランクが上昇していることに関係しているのかもしれません。

この本がベストセラーになったことは、ミャンマーでどのようなコンテンツが人気が出るかの試金石となる良い例だと思います。
ミャンマーで『あまちゃん』がTV放映された時は、ほとんど話題になりませんでした。分かりやすいサクセス・ストーリーが好まれので、サブカル的な文脈が理解できないと楽しむのが難しいコンテンツは、ミャンマーではウケません。

基本的にディズニー、ジブリ、マーベル的なコンテンツがミャンマーで人気が出るものと理解しています。

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