2015年2月28日土曜日

もうミャンマーに慣れたなと思う瞬間

ミャンマー在住アイルランド人のブロガーMareK Lenarcikさんが滞在3年目を記念して書いた、ミャンマーに長く居過ぎたと思う36の理由(滞在一ヶ月につき一つの理由)というのを見つけたので紹介します。
これからミャンマーに住む人に対する、ある種のガイド(警告?)として役立つかもしれません。

ミャンマーに長く居過ぎたと思う36の理由
  1. 停電が起こっても動じず、何事もなかったように、今までやっていたことを続ける。
  2. 二つ以上の飲み物や食べ物を頼んだ時、ウェイターが注文を覚えていることを期待しない。
  3. レストランやバーでウェイターやウェイトレスが注文を書き付け、確認していても注文通りに来ることを期待しない。
  4. キンマ(噛みタバコ)をくちゃくちゃさせないミャンマー人と話すのは無理だと知る。
  5. オンラインでYoutubeやビデオを見るのを、ネットが遅過ぎるので無理と最初から諦める。
  6. ストランド・ホテルのハッピーアワーが、最大のナイトライフ・イベントなのを思い知る。
  7. ホテルのバーと通りのビアステーションのみが、街で盛り上がっている場所だと悟る。
  8. 乾冷期の気候を楽しむより、その期間が短いと文句を言い、 夏には雨期の到来を待ちわび、雨期になると早く乾冷期の季節になるのを恋焦がれる。
  9. 一方通行の道を渡るのに、四方向を見るようになる。
  10. ちょっとした違反でミャンマー人警官が車を止めたとき、自然に財布取り出す。
  11. 車を運転するときに、とにかく空いてる場所を見つけて走り出す。
  12. 交差点に侵入するときハザードランプを点滅させる。
  13. 他のドライバーが自分に警告し、道を開けるようクラクションを鳴らすと、とりあえず腹を立て、悪態をつく。
  14. 他の車や歩行者へ警告し、道を開けるようクラクションを鳴らす。
  15. ハンドルが正しい側に付いた車を所有するのは特権だと知る(訳注:ミャンマーは右側通行だが、輸入車はほとんど右ハンドル)。
  16. 誰にも交通ルールを守ることを期待しない。
  17. 普段は温厚なミャンマー人ローカルが、どうして車の運転に関してはすぐ激昂するのか不思議に思う。
  18. 高速道路でバイクが逆走していても驚かなくなる。
  19. 牛の群れが高速道路の車線を塞いでる時、何事もなかったかのように同乗者と会話を続けながら、車線を変える。
  20. 時計よりカレンダーの方を当てにする。
  21. もはや水掛け祭りは楽しめなくなり、この時期はミャンマー国外に脱出することにする。
  22. 数百キロ先で紛争が起こっていても気にしなくなる。ミャンマーの交通事情では紛争が自分の住む場所まで及ぶことはなく、地方の紛争はその地域から広がらない。
  23. 事態がより悪化するので、外国人のトラベルアドバイザーの言うことを無視するようになる。
  24. まともな住宅の家賃が自分の国と変わらない、もしくはより高いことに驚かなくなる。
  25. サンダル、ゆるいシャツ、(性別によらず)ロングスカートが正装と思うようになる。
  26. オフィスが変わっても、鍵を新しく作ってもらうことを期待しない。 
  27. 何かにつけ「あそこよりマシだよ」と言うようになる。
  28. ローカル女性が大きな音を出してゲップをしても、まあ可愛いもんだと思うようになる。
  29.  支払いも、受け取りも、みんな現金。
  30. 銀行口座を持たずに生活する。
  31. 海外でクレジットカードやデヴィッドカードで買い物するときに興奮する。
  32. ビザランでバンコクに行くのは文明への逃避と考える。
  33. 「イエス」は、「イエス」か「たぶん」もしくは「ノー」を意味すると知る。
  34. 心臓病の診断なしにニトログリセリンを処方されたので、ローカル病院へは行かなくなる。
  35. シティマートではアスピリンもStrepsilsもバイアグラでも売ってるし、ローカル薬局では処方箋なしに抗生物質でもバリウムでも買えるので、ローカル病院へは行かなくなる。
  36. ローカルには記憶をリセットする特別なボタンがあって、彼らに頼んだことは何でも5分後には忘れられることができる、と考えるようになる。
以上です。
この人、ミャンマーで車を運転してるみたいで、車・交通関係の記述が多いですね。

自分の経験から付け加えるなら、

37. 街灯の少ない暗い夜道を歩くときは、野良犬の糞やネズミの礫死体を踏まないように気をつける。
38. ビアステーションで飲み食いしている時に、野良犬や野良猫が残飯をあさりに店内を徘徊してても気にしない。
39. ウェイターが器にがっつり指を入れて持って来ても、見なかったことにする。

くらいでしょうか。

別に誇張なしに、上記のことは日常的に起こっていることなので、魅惑の国ミャンマーにいらっしゃる方は、前もって知っておいても良いですね。

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2015年2月19日木曜日

ミャンマー進出がうまくいかない会社の特徴

久々にビジネスぽい投稿です。
こちらに来て約3年経ちますが、日本からミャンマーに来て、営業活動をしたり、パートナー探しをしても、なかなかうまくいかない会社に共通する傾向が見えて来ました。
ここは海外、文化も習慣も日本とは大きく異なり、しかも進出に関連する法律が未整備な場所です。日本と同じ感覚でやって来ても、当然、うまくいきません。
そうした会社に概ね共通する特徴を、以下に列記します。

1. 用意してくる資料が日本語のみ

ここは外国です。当然、日本語で作成したパワーポイントの文書を読める人はあまりいません。
ミャンマー語とはいいませんが、せめて英語の資料は準備すべきです。
取引先やパートナーを日本語話者に限ると、取引や業務提携の対象先が非常に限定されます。

2. 業務・技能がシステム化・形式知化されていない

日本のメディアではよくミャンマー人を「敬虔な仏教徒が多く、親日的で、穏やか、日本人と気質が似ている」と評しています。否定はしませんが、やはり文化や習慣が根本的に異なるので、ビジネス・労働観に関しては共通の基盤はないと見た方がよいでしょう。
受けて来た教育や、育った環境が違うため、仕事に関する知識や経験、業務の完成度に対する感覚等、日本とは前提がまったく異なります。
そのため業務に必要とされる技能や手順が、マニュアル化・システム化されていて、文章や図ですべて理解・習得できるよう、形式知として体系的に整備されている必要があります。
日本の中小企業にありがちな、習って覚えろ的なOJT方式では、教える側の負荷が高く、効率が悪い上、多人数に対応できません。
そもそも従業員の定着率が低いため、OJTで個々に対応するのは無駄な人的投資になりがちです。
現地での研修・教育が難しいため、ミャンマー人を日本に送り、OJTで研修させて、本国に戻すという方法も問題を生みやすいです。日本で研修を受けても、帰国後すぐに離職する、ミャンマーで日本と同水準の賃金・待遇を要求する、最悪、研修期間中に脱走して難民申請するなどのケースが有り得ます。
やはり、業務・技能がマニュアル化・文書化されていて、暗黙知に頼らずに、文化が違う海外でも理解・習得できるよう、研修・教育のシステムが普遍的に形式知化されていることが必須です。

3. 他国への進出経験がない

最後はややハードルが高い条件かもしれませんが、敢えて書き置きます。
メディアで「アジア最後のフロンティア」などと喧伝されるミャンマーですが、言い換えれば、同国内にビジネス・サービスのインフラがほとんどないということを意味します。
電力や物流等の物的なインフラが未整備なのは見れば分かりますが、見落としがちなのが、現地の人的な問題や法律が未整備なことです。
現地企業と提携・取引をする際、相手側からの文書による資料・情報の提示、双方の合意に基づく契約等、段階的に安全なプロセスを踏んで進出することは難しいです。同国では、これまで多くの場合、政府高官とのコネ、商売勘と口約束で仕事が完結していたので、国際的に通用する、透明度の高いビジネスのプロセスの知識や経験の蓄積がありません。そもそも、その必要性さえ認識していないふしがあります。
率直に言って、他のASEAN諸国と比較しても、ミャンマーは企業体力と海外進出のノウハウを要する国だと思われます。最初の海外進出ならば、ミャンマーが本当に自社に取って適正な国かどうかを再考することをお勧めします。
可能であれば、海外企業進出に対するインフラが整備された隣国タイあたりで経験を積んでから、ミャンマーへの進出を検討した方が良いかと思われます。海外で起きるトラブルへの免疫や対処のノウハウがない状態で、広い意味でのビジネスに必要なインフラ(一定の知的水準を達成する教育システム、要求水準に対応するスキルを保有する人材を選べる労働市場等々)や法が未整備な国へ進出するのは、相当の困難を伴います。

補項: 表敬訪問はもうやめましょう

2011年にアメリカの経済制裁が棚上げになった後、多くの日本の都道府県の商工会議所の代表団が、ミャンマー商工会議所連合会(UMFCCI)を表敬訪問しています。 
ミャンマー商工会議所の会議室で、意見交換、記念撮影、帰国後、会議所会報・社内報にその集合写真を掲載、実質的な業務提携や取引実績は残さない、というのが典型的なパターンです。
こうした日本のビジネスパーソンの行動は、ミャンマー人からNATO (No Action, Talk Only)と揶揄されています。
ミャンマーも他の東南アジア諸国と同様に、短期的な利益を追求し、現金収入や実利に直結しない稼働を嫌う気質があるため、この種の表敬訪問は、日本企業や日本人に対するイメージの低下を招いています。
また、儀礼的な訪問の中で、意見交換をしても、得られる情報の質が表面的なものに留まります
それより、ミャンマーに進出して、単独または合弁で現地法人を立ち上げた会社の方から話を聞いた方が得るものが多いでしょう。現地でミャンマー人を直接マネージメントしている人たちからの経験談を聞くことも重要です。 
できることなら、仮に進出した場合、雇用する水準の所得階層のミャンマー人たちと直接に接することをお勧めします。こちらへやって来たものの、要求水準に達する能力を持つ人材が得られず、苦労している企業も多いようです。
ホテルとJETROのオフィスミャンマー商工会議所を、大名行列よろしく、集団で移動しても、進出にあたって必要となる、現地のリアルな情報は得られません。
街へ出て、ローカルのレストランで食事し、現地のサービス水準や衛生観念を知ることも、ミャンマーの民度や市場の成熟度を測る方法のひとつです。

いろいろと書きましたが、外国人でもミャンマーが好きで、ミャンマーに住むこと自体がプライオリティになってる方は、楽しくやっているように見えます。
そうした経済合理性や得失損得を越えた価値観の人の方が、結果的にビジネスも軌道に乗ることが多いようです。山師的で、話の大きいタイプの人は、ここに長くはいられないようで、いつの間にか姿を消していきます。

とにかくミャンマーが好きで、ここで何かを成し遂げたい、この国の発展に貢献したい、そのための苦労は厭わない、今のミャンマーはそんな外国人のために開かれた国です。

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2015年2月3日火曜日

ミャンマーでトートバッグ作ってます2

前の投稿で書いたとおり、昨年末からミャンマーの伝統的な布素材を使用したトートバッグを製作しています。

サンプル製作時点では、思ったより完成度が高く、強度が必要な部分の素材を丈夫な布に変更したり、若干の縫製方法の改善で、本製品の製作にかかれそうに思われました。

しかし、ここはミャンマー、やはり問題が生じます。

ある程度の価格で、値段相応の品質を求められるトートバッグには、撥水性があり、摩耗に強いキャンパス布を使用されていることが多いです。
ミャンマー製のトートバッグでも、このキャンパス布を強度が必要となるバック底部に使用するつもりだったのですが、このキャンパス布がミャンマーでは入手できません。
生産委託先の工房に該当する生地を探してもらっているのですが、なかなか使えそうな生地が見つかりません。
製作するバックの要求水準を満たす生地が見つかるまで、いましばらく時間がかかりそうです。

欲しいのはこういうタイプの布です。
http://www.hide-aci.com/textile/special_canvas.html
もし、ミャンマーで入手できるお店等の情報をお持ちの方がいれば、お知らせください。

以前製作したサンプルは、日常の普段使いで使っています。ミャンマーらしい色使いが気に入っています。

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