2018年12月28日金曜日

【YANGON CALLING】メンズハーフパンツのサンプルが出来上がりました

今年中に作ろうと思っていた、ラカイン州のメンズロンジー生地を使ったハーフパンツのサンプルが年末になって出来上がりました。



ラカイン州のメンズロンジー生地は、厚手で丈夫なのでボトムスに向いています。
そして、カラフルな特徴のあるドット柄が、コーディネートにアクセントを付けるのに最適です。
年中暑いミャンマーだと身に付ける衣服が、男性だと通常の衣服が、シャツかTシャツにボトムスを足した上下一枚づつになるため、着こなしに個性を反映させようとすると、トップスかボトムスのいずれかに、何らかのフックが必要になります。
ロンジーを日常的に着ているミャンマー人の男性は、ロンジーの色や柄で個性を表現しています。
あまりロンジーを着用しない在緬外国人男性は、着こなしが単調になりがちなので、ロンジー生地で作ったハーフパンツは、日々のコーディネートを彩るのに心強いアイテムとなるのではないでしょうか。


フロントの前開き部分は、メンズパンツの原型となっているLEVI'S 501に倣い、フロントを二重化したボタンフライの仕様を採用しました。
メンズの服の場合、利便性よりも頑健さとか質実剛健さが求められる傾向が強いため、スーツでもカジュアルパンツでも、手間を惜しまず本格的な服作りを追求するブランドの多くは、ジッパーよりもボタンフライの仕様を選びます。

今回のサンプルに、いくつかの改善を加えて、来年はじめの製品化を考えています。

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2018年12月23日日曜日

【YANGON CALLING】2018年の私的ヒット商品 Best3

2018年もそろそろ終わりに近づいていますが、ミャンマーには年末感がほとんどありません。ご存知の通り、ミャンマーは新暦の1月1日を祝う習慣はなく、水祭りのある4月に新年を迎えます。ミャンマーで過ごす年末年始も7回目になりましたが、これまで特に何かをやった記憶がありません。

とは言え、せっかく年が変わろうとしているので(日本の元号も変わるらしいし)、2018年を振り返ってみることにしました。
自分の事業をはじめて2年目なのですが、今年はリピーターがついて複数回買ってくれるお客様ができました。正確に書くと、どうもリピーターは少ないながらもいたようなのですが、自分が経営にタッチしていない店舗に委託販売していたので、誰が買っていたのか今まで把握することができていませんでした。今年になってから、ネットショップを始めて、注文があれば、自分で配達するようになったため、リピーターの存在に気がつきました。

そんなわけもあり、今年に自分が企画した商品の中で、人気のあった商品Best 3をご紹介します。

第3位
ラカイン州産のメンズロンジー生地を使ったスリット・スリーブのチュニック




ミャンマー在住のフランス人女性に色違いで、何回かお買い上げいただきました。
おそらくメンズロンジーの生地で仕立てたレディースなのが、新鮮だったのではないかと思います。

第2位
インレー産ロンジー生地を使ったVネック・Iラインのドレス




同じアメリカ人女性に4枚お買い上げいただきました。最初に買った1枚を着てパーティに出たところ、非常にウケが良かったことに気を良くして、色違いで3枚の追加受注をいただきました。インレーの生地は、友禅染めなどに通じるキモノ感もあるので、日本人にも合うのではないかと思います。

第1位
シャン州産コットンを使ったウッドストック風ボヘミアンドレス




この商品は同じお客様に何度もお買い上げいただいたことはありませんが、サイズが合えばすぐに買うお客様が現れました。いままで、ミャンマー人、タイ人、フランス人、アメリカ人、トルコ人、ハンガリー人、スウェーデン人と人種・国籍に関係なく、幅広い層からの支持を集めた商品です。人気の理由はよくわかりません。野外音楽フェスに行くのに最適とかのキャプションはつけましたけど。

他の商品にご興味があれば、こちらのネットショップのサイトをご覧ください。

これが今年最後の投稿になるかどうかはまだわかりませんが、皆さんよいお年を!

ミャンマーの素材を使って、ミャンマーで作った服を
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2018年12月18日火曜日

2018年時点での、ミャンマーのローカル・ファッションブランドを比較してみた

ミャンマーは、ファーストファッションブランドの生産委託拠点の一つに数えられ、縫製業は国内製造業の中では基幹産業とも言えます。
こうした衣料品は、中国から輸入された生地や副資材が使用され、ミャンマーでの工場で縫製され、消費地の北米・ヨーロッパ・日本へ輸出されます。
このようなサプライチェーンの中でのミャンマーの位置づけは、廉価な人件費が利用されているだけで、ミャンマーで製造される必然性はありません。もちろん、ミャンマーが持つユニークな生地文化や民族衣装の伝統が反映された商品が作られることもありません。
街の衣料品店で売られている洋服も、 検品ではねられたファーストファッションブランドの商品が中心で、ミャンマーで企画・製造されたオリジナル・ブランドは、今までほとんどありませんでした。民族衣装を除く衣服に関しては、ミャンマーには選択肢がほとんどなかったのが実情です。
こうした状況が、ここ一年で変わりつつあります。
新たなローカル・ブランドの創業が増えはじめて、プレイヤーの層が厚くなってきています。いずれのブランドもミャンマーの素材を使用して、ミャンマーで製造されています。
今回は、そうしたブランドの中で、実際にイベントなどで現物を見たことのあるブランドをご紹介します。

Charlotte Barjou Design
今回ご紹介する中では一番老舗のブランド。最初にイベントで見かけたのが、2015年の1月だったので、おそらく3年近くビジネスを継続しています。
パリで舞台衣装のデザインを手がけていたフランス人のご婦人が創業しています。
そのバックグラウンドを反映してか、ゴージャスな服作りが特徴です。
価格帯は、50USD~300USDくらい。




lilla
おなじくフランス人が今年創業したブランド。こちらは南仏ぽいリゾート感が特徴です。
ヴィジュアルがいちいちお洒落で、ファッション雑誌のグラビアみたいです。モデルも創業者の若いフランス人の女の子が務めています。まるで南仏を舞台にした、エリック・ロメールの撮った青春映画みたいな雰囲気です。イラストもかわいい。
中心価格帯は、80~100USD程度だったと思います。





Yamin
アジア系アメリカ人の女の子が今年創業したブランド。ソーシャルビジネスとして、エシカルさを前面に打ち出しています。価格帯は、80USD~100USD。




Urban Rangoon
こちらはミャンマー人によるローカル・ブランド。ざっくりとした素材感を生かした商品が特徴です。ミャンマーブランドにありがちな、とにかくなんでも盛りまくった過剰さがなく、外国人にも着れそうなアイテムがそろっています。中心価格帯はたしか、30,000MMK(約20USD)とかなりリーズナブル。上の3ブランドの四分の一程度です。





YANGON CALLING
最後に私のやっているブランドをご紹介します。
他のブランドと異なるのは、メンズのロンジー素材を使った商品があることです。ツイードなどのメンズの素材をレディースに使ったガブリエル・”ココ”・シャネルの故事に倣いました。というのは後付けで、単にメンズのロンジー見ていて、「これレディースにも使える」と思ったからです。
自分では意識していませんが、「とっても日本的ね」と何度か欧米人のご婦人に言われたことがあるので、たぶんそうなんでしょう。価格帯は、2,5000MMK~48,000MMK(約15USD~30USD)で、他の外国人が営むブランドの三分の一くらいです。





ショッピングの楽しみがないと言われてきたミャンマーですが、衣類に関しては、ここ一年でずいぶん選択肢と多様性が増しました。
今後もプレイヤーが増えて、もっとショッピングが楽しい国になれば、居住者も嬉しいし、外国人旅行客も増えることでしょう。

ミャンマーのローカル・ファッションシーンが
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2018年12月3日月曜日

The Makers Marketに参加してきました

昨日の日曜日、The Makers Marketに出店しました。
このイベントは、ミャンマーの独立系の小規模メーカー、ブランドの物産展で、今回が初めての開催でした。開催時間は、午後4時から9時まです。
初回開催にも関わらず、多数の来場者が訪れていました。これは同じ場所で開かれているFarmers Market同様に、今後の定例化が予想される盛況でした。


以下は、開場したばかりの、午後4時頃の写真です。
一人で出店して店番していたため、この後、あまり他のブースを見ることができませんでした。 結構な頻度でお客様がブースを訪れるため、席が外せず、他のブースの状況を観察することが、あまりできませんでした。




今回のイベントの特徴として、私と同業者のローカル・ファッションブランドが多かったことが挙げられます。

ミャンマーのローカル・ファッションブランドのブース
テントを2つ借りていたので、比較的大手なのかも。

こちらも、ミャンマー人のローカル・ファッションブランド

ヤンゴン在住のアメリカ人女子のブランド

ヤンゴン在住のフランス人女子のブランド

プレイヤーの数が少なく、消費に多様性がないと言われているミャンマーですが、こうしたクラフト系に対象を絞ったイベントだと、結構色んな小規模メーカー、ブランドが地道に活動しているのことが確認できます。

ミャンマー初の屋内型ナイトマーケットUrban Villageは、昨年の今頃に開業して、今年の10月頃にひっそりと廃業しましたが、もっと規模を小さくしたスモール・スタートで、地場ブランドをきちんとリサーチした上で、魅力的なテナントを誘致していれば、もう少し違った結果になったのかもしれません。Urban Villageの元スタッフが、今回のイベントにオーガナイザーとして加わっているともどこかで聞きましたが、真偽のほどは定かではありません。もしそうだとしたら、Urban Villageでの失敗を踏まえて、今回の上々の立ち上がりに結びつけたことになります。

来場者は、ミャンマー人が二割で、ミャンマー在住外国人の八割くらいでした。
私のブースの売上も、欧米人八割、ミャンマー人二割程度で、会場の人種比率と同じくらいでした。
会場の全ブースが埋まっていて、第一回目の開催としては、かなりの成功を収めていたので、今後はシリーズ化される可能性が高いです。
他のイベントに比べて、参加時間当りの売上が高かったので、次回もスケジュールが合えば参加したいと考えています。

ただし、このイベントは、荷物の搬入出を一人でやるのはキツイです。
イベント会場からタクシーを拾える場所まで数百メーターの距離があるため、撤収時に一人で荷物をそこまで運ぶはめになります。一度では運びきれないので、三回くらいに分けて運ぶことになりますが、距離が長いので、相当体力的に大変です。
今回は撤収時の運搬を、イベントを見に来ていた近所の友人F氏に手伝っていただきましたが、一人だと途中で力尽きていたかもしれません。それまでの搬入と設営で、かなり体力を消耗していたので。
Fさん、改めてありがとうございました。

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2018年11月27日火曜日

【12月2日(日)】メーカーズ・マーケットに出店します【Kawaweik Gardens】


今度の日曜日の12月2日に、The Makers Marketに出店します。
ミャンマー・ローカルのクラフト・アート・フード・音楽などの関係者が一斉に集うイベントです。
ミャンマーのローカル・ブランドは、小規模な業者が多く、店舗を構えていない場合が多いため、こうしたローカル・ベンダーに参加者を絞ったイベントでしか見ることができないオリジナル・ブランドが一望できます。


開催地はKawaweik Gardensで、毎週土曜日にYangon Farmers Marketが開かれているのと同じ場所です。

参加条件がけっこう厳しくて、ベンダーは以下の条件を満たしていないと参加できません。
  • ユニークか?(クリエイティブで、規格化された大量生産品ではない)
  • ハンドメイドか?(機械ではなく、人の手によって作られいる)
  • クオリティは高いか?(作りが良くて、長持ちする)
  • マーケットに多様性をもたらすか?(たとえば、5つのブースで同じ物を売っているのは不可)
  • エシカルか?(生産者は適切な労働条件で働き、委託者は生産者へ適正な労賃を払っている)
  •  持続可能性があるか?(パッケージも含めて、プラスチックの使用は不可)
参加条件が厳しい分、ユニークなローカル・ブランドが集まりそうなので、こうしたローカルの文化・物産に興味がある方にはオススメです。

今回が最初の開催となりますが、ベンダーとして参加する私も、どんなブランドが見られるのか楽しみにしています。

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2018年11月22日木曜日

バンコクで静養してきた

雨期の間に体調を崩したので、一週間バンコクで静養してきました。
我が家は、サンチャウンの増水エリアの目の前に立地していて、しかも半地下の物件のため、豪雨があると部屋が貯水槽と化します。こうなると部屋から水をバケツで外へ汲み出すしかないのですが、何しろネズミ礫死体や犬の糞が散乱する通りから流れ込んだ汚水なので、半日作業すると、しばらく体の痒みや発疹や発熱に悩まれることもあります。
雨期の間は、こうした浸水が月一二回は起こります。
特に雨期が終わってやれやれと思っていた、11月の中旬になってからの浸水は、心身ともに堪えました。


ミャンマーのビジネス・マルチビザの滞在日数のルールが変わったため、70日に一度国外へ出る必要がなくなったのですが、雨期の浸水や過酷な生活環境のダメージの蓄積で、肉体的にも精神的にも限界が近かったので、今回、バンコクに行くことにしました。
這うようにしてヤンゴン空港に行き、Airbnbで借りたバンコクのコンドミニアムからはあまり外へ出ない日々を送っていました。
泥だらけになった服を熱水の出る強力な洗濯機で洗濯したり、コンド内のプールサイドでビール飲みながら本を読んで過ごしました。
まだ、体調が完全に戻ってないので、もう少しバンコクにいたかったです。

基本的に外に出たのは、人と会う時のみで、今回はミャンマーに時々来ているタイ人の女の子に会いました。自分のやっている事業を説明して、何か協業できないかを話し合うためです。




初めて会ったタイ人のKさん。彼女は、ヤンゴンにも時々来ています。買ってもらったドレスを着てポーズを取ってもらいました。なかなかファンキーな女の子でした。

彼女に案内してもらって、商品を置いてもらえそうなホステルやギャラリーへ連れて行ってもらいました。











上の本屋はかなりこだわったセレクト本屋でした。イタロ・カルヴィーノとかガルシア・マルケスとか世界文学のスタンダードとになっているセレクションも揃っていました。当然、村上春樹も抑えています。ジュノ・ディアスも置いていました。
村上春樹の盟友でもある翻訳家の柴田元幸さんは、外国文学のヘヴィー級チャンピオンはマルケスの『百年の孤独』で、ミドル級のチャンピオンはカルヴィーノの『見えない都市』だと講演でおっしゃってました。
この2冊は、文学好きなら必読書なので、未読の方は是非。




Passport Book Shopにも置いていた、21世紀文学の必読書、ジュノ・ディアスの『オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)』。タイ人もわかってます。
ドミニカ系アメリカ人の日本のサブカル・オタクが主人公という、現在のハイブリッド文化を体現したような設定の物語です。日本人が読んでも共感できる部分は多いのでは。

改めてバンコクは外国人の数が多い分、ヤンゴンより文化的に洗練されていると実感しました。
本日、ヤンゴンに帰りますが、 次回はもうちょっと体調の良い時にバンコクを再訪して、いろいろと見て回りたいです。
今回、少し伝手はできましたが、私のブランドの顧客は外国人が大半なので、洗練された消費性向の外国人が多いバンコクに販路を作ることは、重要な課題だと再認識しました。

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