2017年12月11日月曜日

【ポエム】一杯のカプチーノ【実話】

ヤンゴンのカフェで 一杯のカプチーノを頼んだ
ただの なんのへんてつもない 一杯のカプチーノ

一杯目のカプチーノがやってきた
三分の一くらいがこぼれていて ソーサーがべとべとだった
おいおい ぼくが飲みたいのは ただの一杯のカプチーノなんだ
運ぶ途中でこぼされて 三分の二になったカプチーノじゃなくて

二杯目のカプチーノがやってきた
前のカプチーノを紙コップに移しただけで ぬるかった
ねえねえ ぼくが飲みたいのは ただの一杯のカプチーノなんだ
エスプレッソとミルクがまぜこぜになった コーヒー牛乳じゃなくて

三杯目のカプチーノがやってきた
なぜだか砂糖がたっぷり入っていて 甘かった
やれやれ ぼくが飲みたいのは ただの一杯のカプチーノなんだ
砂糖漬けでコーヒーの味がしなくなった 飲み物じゃなくて

四杯目のカプチーノがやってきた
こんどは こぼれていなかった 砂糖も入っていなかった
そうそう ぼくが飲みたかったのは ただの一杯のカプチーノなんだ
エスプレッソの上にスチームミルクがのった あたりまえのカプチーノ

ヤンゴンのカフェで 一杯のカプチーノを飲んだ
ただの なんのへんてつもない 一杯のカプチーノ

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2017年12月4日月曜日

【第二回】読書会開催しました

第二回の読書会を12月3日にサンチャウンで開催しました。

今回の課題図書は、『仏教思想のゼロポイント』でした。
ミャンマーの僧院で修行を続けている日本人の仏教研究者、魚川祐司氏の著作です。

参加者の人からは、日本人から見た、上座部仏教の特異さを指摘する意見が目立ちました。
たとえば、釈迦が偈(詩)を唱えたことへの返礼として、富裕な商人が粥を与えた時に、偈の対価は受け取れない、すなわち労働の報酬は受け取れないとして、もらった粥を捨てさせています。仏教の修行者は、労働も生殖も禁じられているからです。「働かざるもの、食うべからず」的な思考が身に付いている日本人(東アジア人)からすると、なかなか理解し難いものがあります。
こうした「世の流れに逆らうもの」としての仏教の教えに対する不可思議さについて、各々語り合いました。なぜ、多くのミャンマー人が、解脱して涅槃を目指すのかの理由については、我々とミャンマー人(南アジア人)の人生に対する時間軸の違いが話題に上がりました。来世での人生とか転生輪廻が、ネタでも物語でもなく、厳然たる事実としてミャンマー人には認識されています。今生だけを考えるのではなく、より良い来世を得るために、功徳や布施を行うわけですね。


過去に、魚住氏の著作をネタに記事を書いたことがあるので、本書の成り立ちにご興味があればお読みください。


今回は課題図書の感想の他に、年末企画として「私の洋楽この一枚」もテーマとしました。
自分の人生に影響を与えた洋楽のアルバムを参加者の方から紹介してもらいました。

Yさんのこの一枚は、Bon Iverの1st。私は聴いたことがありません。全曲名曲だそうです。今度、聴いてみます。

Nさんのこの一枚は、ジャネット・ジャクソン。これを聴いて、ダンスとヴォーカルレッスンをはじめたそうです。

私のこの一枚は、IAN DURYの2nd。聴いた当時は、パンク/ニューウェーブのバンドとして捉えていましたが、このアルバムの中に、その後に出会って好きになった音楽ージャズ、R&B、ファンクなどーがすべて詰まっているから。

次回、第三回の課題図書は、サマセット・モームの短編集『雨・赤毛』です。ミャンマーに縁のあった作家としてよく話題になるのは、ジョージ・オーウェル、キップリング、サマセット・モームの三人ですが、ネットもLCCもない時代、世界は広く、地上に未知と驚きが充ちていた時代に、南国に渡ったヨーロッパ人の当惑と混乱が描かれているモームの作品をピックアップしました。


第三回は、来年一月下旬か二月上旬の開催予定です。 参加希望の方は、本ブログの プロフィール > お問い合わせ > メールをクリックして、ご連絡ください。開催場所等をお知らせします。では、皆様の参加希望をお待ちしております。

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2017年11月30日木曜日

【Princess Tailoring Shop】日本語通訳付きでロンジーや注文服が作れます【12月2日(土)】

本日の日本語通訳サービスは、ボランティアのLさん急用のため中止になりました。
2017年12月2日 9:30AM

12月2日(土)14:00~17:00の間、日本のNGO AAR Japanさんが運営するテイラー・ショップのPrincess Tailoring Shopに、日本語通訳ボランティアのLさんが入ります。


ロンジーやワンピースなどのオーダーメイドの服をミャンマーで作ってみたいけれど、言葉の壁でためらっていた方は、これを機会に作ってみてはいかがでしょう?









Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

クリスマスも近いし、新しい服で
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2017年11月28日火曜日

ミャンマーでロックTシャツをデザインしてみた

2年前に試みにミャンマーでロックTを作ってみましたが、暇なのと本ブログに「私の洋楽この一枚」の記事を投稿してから、脳内がロックの名盤漬けになってきたので、新たにミャンマー・ロックTのグラフィックをデザインしてみました。

架空のロックバンド、VELVET OVERGROUND & MICOのバンドTです。
ミャンマーらしく、モチーフにマンゴーのイラストをあしらいました。


元ネタは、当然、アンディ・ウォホールによるデザインが有名なバナナ・ジャケットです。



商品化に興味のある方はご連絡ください。
Tシャツのデザインのアイディアはいろいろあるのですが、クオリティの高いボディと、少量発注を引き受けてくれる信頼度の高いプリント業者がなかなか見つからないので、アイディアを具体化できていません。

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2017年11月27日月曜日

【第二回】ヤンゴンで読書会を開催します【2017年12月3日(日)】

第二回の読書会を12月3日(日)15:00からサンチャウンの某所にて開催します。
第一回は、10月15日に開催しました
読書会は、以下の二つのルールを守っていただけたら、どなたでも参加できます。

・課題図書を読了していること
 読書会なので、課題の本を読み終わっていることは必須です。

・原則として、他の人の発言に対して、批判的な態度を取らないこと
 どのような感想であれ、意見であれ、公共良俗に反したり、故意に他人を傷つけるものでない限り、ひとつの見解として尊重しましょう。

参加費は無料です。開催場所で、ご自分の注文した飲み物代のみ実費となります。
現在のところ、参加予定者は、私を含めて4名です。

前回の参加者同士で話し合って、今回の課題図書は、『仏教思想のゼロポイント』になりました。
ミャンマーの僧院で修行を続けている日本人の仏教研究者 魚川祐司氏の著作です。
ミャンマーの上座部仏教の教えと実践を体系的に書いた日本人による著作は今まで少なかったことと、仏教の門外漢にも分かりやすく記述されていたため、本書は日本でも話題になりました。
ブッダの伝えた教義を忠実に守り続けているミャンマーの上座部仏教と、中国南方経由で様々なアレンジを経て日本に伝わり、さらに土着化のため改変されている日本の大乗仏教とは相当に異なります。

ミャンマーを理解するには、上座部仏教の知識が不可欠ですが、そうした意味でもミャンマー関係者の必読書です。
過去に、魚住氏の著作をネタに記事を書いたことがあるので、本書の成り立ちにご興味があればお読みください。



今回は課題図書の感想の他に、年末企画として「私の洋楽この一枚」もテーマとします。
自分の人生に影響を与えた洋楽のアルバムを参加者の皆さんへ語っていただきます。
どのアルバムを選ぶかによって、それぞれの人生観やパーソナリティが浮き彫りにされて面白いのではないかと思い、テーマに加えました。

参加希望の方は、本ブログの プロフィール > お問い合わせ > メールをクリックして、ご連絡ください。開催場所等をお知らせします。では、皆様の参加希望をお待ちしております。

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2017年11月25日土曜日

ミャンマーで「私の洋楽この一枚」を考えた

先日、タイへ一時出国した時に、バンコクの古本屋で雑誌『ミュージック・マガジン』の2014年4月号を見つけました。
この号の特集は「私の洋楽この一枚」です。内容が面白そうだったのと、20バーツと安かったこともあり購入しました。
音楽を浴びるように聴いていた10代、20代の頃の愛聴盤が何枚か選ばれていて、興味深く読みました。


スクリッティ・ポリッティの2nd。これは大学生の時に聴きまくった。プロデューサーは、アリサ・フランクリンなどのブラックミュージック畑で良い仕事をしたことで有名なアリフ・マーティン。

高校生の頃聴きまくった、ニューヨーク・パンクを代表するテレヴィジョンの1st

結構前に、「若者の洋楽離れ」という記事をウェッブで読んだことがありますが、1960年代前半から1980年後半まで、「洋楽」は日本の一部のティーンエイジャーにとって独自のポジションを占めていました。
思春期が訪れて、自我の目覚めを迎えると、多くの場合、自分の感覚や美意識と、周囲のそれとに齟齬や睽隔があることに気付き始めます。そうしたギャップを埋めたり、違った価値観を求めた先に辿り着くものとして、過去に「洋楽」がありました。
特に、私が通っていた地方の中途半端な進学校なんかは、無駄に校風が抑圧的なので、多感なティーンエイジャーにとって、無茶苦茶ストレスフルな環境で過ごすことを強いられます。そうした環境に耐性の高い生徒もいますが、20%くらいの割合で、それが受容できない層が存在します。
その20%のうち15%は、ヤンキー方向に流れます。盗んだバイクで走り出したり、近所の女子高生妊娠させたりする、元気の良い、分かりやすい体育会系不良の皆さんですね。
そして、文系度が高かったり、体力がないためそういうフィジカルな方向性に向かわない層の残り5%の一定数が、「洋楽」に流れます。言うまでもなく、私は後者でした。

私が高校生だった頃は、パンク/ニューウェーヴ全盛期だったので、同時代のそうした主にイギリスで活動するロックバンドを聴き倒して、日々のストレスをやり過ごしていました。今思えば、世界やそれを取り巻く価値観は多様で、自分が今押し付けられている一元的な価値観とは異なる価値基準が、自分が今過ごしている場所とは別に、多種多様に存在しているという拠り所を、そうした英国のバンドの音楽の中に求めていたのだと思います。
世界の多様性、多義性を確認する窓として、同時代の英国のロックバンドが機能していたわけですね。当時は、ジョン・ライドンとかジョー・ストラマーとかポール・ウェーラーとか、キャラの立ったロックスターが存在したので、ある意味、いろんな幻想を仮託することができました。
今でも社会や世間が押し付ける価値観に、齟齬や違和感を感じる若者は当然いるでしょうが、それを対象化したり相対化する道具として「洋楽」は使われなくなったのでしょう。

そうした個人的なバックグラウンドもあり、ミャンマーで洋楽はどのように受容されているのか興味がありました。ヤンゴンのスーパーマーケットでCDの海賊版の棚を定点観測していると一定の傾向が見て取れます。
ミャンマーでポピュラーな洋楽は以下の三つのカテゴリーに分類できます。

ひとつは、歌もの。ビヨンセとかレディー・ガガとかアデルとかですね。男性だとジャスティン・ビーバーとか。

 次にヒップホップ。ジェイZとかドレークとかカニエ・ウエストとか。

写真はありませんが、三つ目は、メロディがキャッチーなロックバンド。時代はバラバラですが、イーグルスとかクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルとかマルーン5とか。

そしてミャンマーで不動の人気を誇るロッカーは、この人。ロッド・スチュアートです。
「セイリング」とか「This old heart of mine」とか彼がカヴァーした名曲の多くにミャンマー語ヴァージョンがあります。

当然ながら、スミスとかジョイ・ディヴィジョンのような思春期拗らせまくった内省的な文系ロックは、ミャンマーではまったく知られていません。
ミャンマーでは、というかタイでも感じるので、東南アジア全域の傾向かと思いますが、思春期に社会や周りの環境や価値観との齟齬に悩むことがあまりないため、こうした観念的で、文学的で、青臭い表現は、東南アジアでは受容されません。

日本に話を戻すと、一昨年くらいから労働問題や貧困問題の論客として、一躍名をあげたブレディみかこさんの文章を読むと、私と世代が近く、ティーンエイジャーの頃聴いていた音楽がほぼ同じだなと感じます。まぁ、福岡市で東大合格率No.1の高校に通って、卒業後、何のツテも無いロンドンに単身向かう人とは、地頭の良さとか行動力の点で雲泥の差がありますが。


最後に、ミャンマー在住外国人が聴くべき洋楽を選んでみました。
60年代後半から70年代前半に活動したイギリス人SSW、Nick Drakeです。
私もミャンマーに来てから知りましたが、この人はビルマ生まれです。生前は無名でしたが、死後、再評価の機運が高まり、今では非常に高く評価されているミュージシャンです。ピンク・フロイド脱退した後のシド・バレットのソロアルバムに通じる、仄暗いポップさに中毒性があります。


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2017年11月23日木曜日

The Plant House Cafeからミャンマーの未来を考えた

前回の投稿にも書きましたが、サンチャウンにブックカフェ The Plant House Cafeが開店しました。日本でもブックカフェやブックホテルなどの、選書家が選んだ本が並ぶ空間で、日常から離れた環境の中、ゆったりとした時間を過ごすのを目的とした施設は増えてきていますが、そうしたコンセプトでこのようなブックカフェがミャンマーにできたのは初めてだと思います。


店名と店内に本棚、植物の小鉢が置いていることから、このカフェのコンセプトは植物に囲まれた空間で癒されながら、読書ができる時間と空間を提供することだと推測されます。
完成度や洗練度という点からは、その試みが必ずしも成功しているとは言い難いのですが、ここではそれは問題にしません。
なので、「ミャンマーにこんなおしゃれな空間ができた」とか、「こんな美味しいものが食べれる」などの情報を期待されている方は、ここから先を読み進めるのは、お勧めしません。



ここ2、3年でヤンゴンにも洗練されたインテリアのお店は増えてきましたが、ほとんどの場合、以下のカテゴリーに分類されます。
1) 外国資本による店
2) ミャンマーの大資本が外国人のデザイナーに設計させた店
3) 海外から帰国した富裕層のミャンマー人の若者が、親の資本力をバックに作ったお店

つまり、資本も海外での留学経験もない普通のミャンマー人は、そうした動向の蚊帳の外に置かれていました。
そんな状況の中、資本も経験も親の資金的なバックアップもなさそうなミャンマー人(たぶん)が、こうしたお店を立ち上げたのは、かなり画期的です。

意図したコンセプトを高い完成度で実現させるだけの、資本力とセンスは不足していますが、自分はこういう空間を作りたいんだという熱量が、棚作りからも伝わってきます。


 村上春樹『1973年のピンボール』ミャンマー語訳

村上春樹『海辺のカフカ』英訳
ミャンマーでは洋書は高いので貴重本としてビニール・コーティングされています

ミャンマー語訳も出ている村上春樹『ノルウェーの森』英訳

選書に村上春樹の著作が目立つことから、オーナーはミャンマーでは珍しい村上主義者であることが見て取れます。

ビジネス書も展示販売しています

ベンジャミン・グラハムの株式投資に関する古典的名著『賢明なる投資家』
ローバート・キヨサキみたいな射幸心丸出しのあけすけな自己啓発本を置いてないあたりにも、オーナーの矜持が伝わってきます


黙って本を読むカップル

客層は、本好きの若いミャンマー人が主体のようです。従来のミャンマーのローカル・カフェだと、本を読んでいても、隣の客が大声で携帯で話したり、グループで騒ぎまくったりすることが多く、読書に集中できません。現地の価格水準に則したローカル・カフェで、ゆっくり読書をしたいという隠れた需要が、ミャンマーにあったのかもしれません。
ミャンマーには公共の図書館も存在しないため、外で本が読める公共スペースが非常に限られています。今までは、上の1)~3)にあげたタイプのこちらの所得水準から考えると値段が高めの外資系、もしくは海外帰り富裕層のミャンマー人のカフェしか選択肢がなかったのが実情です。
そうした中で、植物を配した環境に癒されながら、ゆっくりと読書ができる空間を作るというコンセプトで、大資本の力を借りずに開店まで漕ぎ着けたのは、ある意味快挙です。

本棚には、最近ミャンマー語訳に翻訳されたガルシア・マルケスの『百年の孤独』も入れるべきだろうとか、アート関係の本が皆無とか、このコンセプトだと雑誌『KINFOLK』置くべきじゃないか、というつっこみもないわけではありませんが、それらは些細なことで、大資本のバックを持たないミャンマー人が、個人で文化的な空間を立ち上げたという挑戦を讃えるべきでしょう。富裕層の子女を除けば、そうしたことを実現したミャンマー人は、今まで皆無だったわけですから(YOMAの三男が作ったTS1なんか完全にパパマネーだったわけですし)。

ミャンマー語訳『百年の孤独』


床に敷きつめられた人工芝は、植物に囲まれた空間をイメージしたのでしょうが、かえってケミカルな印象を与えてしまっていて、ちょっと残念です。
インテリアの洗練度や、選書のセンスも、ビジネスを継続し、利益を計上しながら、海外の同種のコンセプトの店を見る機会を得て、これから向上して行くことを期待します。

Facebookページの「いいね」数を見ると開店してから約一ヶ月で、約4200とかなり好調です。
ミャンマーの現代美術のような文化活動は、在ミャンマー外国人(ほぼ欧米人)のイニシアチブで運営されています。外国人主体の美術運動であるため、ローカルの人たちにとってリアリティのある文化とは感じられません。ローカル運営のギャラリーもそれなりにありますが、モネみたいな画法の100年以上前の印象派絵画が主体で、いまさら感が非常に強く、現代美術のマーケットの中でしのぎを削る世界最前線のギャラリストに伍していく姿勢は見受けられません。
そうした貧弱な文化環境の中で、ローカル目線・ローカル価格で現在進行形の文化やユースカルチャーを支援する施設は、これまであまり存在しなかったため、これから成長が見込める分野のひとつかもしれません。

そんなわけで、特におしゃれでも、洗練されいるわけでも、美味しいものがあるわけでもありませんが、変わりゆくミャンマーを自分の目で確かめたい、あるいはミャンマーで芽吹きだした草の根的な文化運動をサポートしたいという気持ちがあれば、このお店へ行ってみてはいかがでしょうか。

The Plant House Cafe
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2017年11月19日日曜日

サンチャウンのカフェから変わりゆくミャンマーについて考えた

先日タイに一時出国した際に、古本屋で約一年前に刊行された雑誌『FRaU』のタイ特集号を見つけました。
カフェ、レストラン、オーガニック食品、ローカル・ファッションブランドなどのタイ・バンコクの最新のトレンドを網羅した、非常に充実した特集号です。ファッション、レストラン、カルチャーなどの新しい情報に強くない、一般向けの市販のガイドブックよりも、リピーターにとってよほど使い出があります。


「知ってた? バンコクはオーガニック天国」。いや知りませんでした。
このページ掲載のBroccoli Revolutionというお店の前は通ったことがありますが、オーガニック・カフェとは知らなかった。


知らないお店やレストラン、ブランドもたくさん掲載されていて、これは重宝するなと思いつつ、やはりそこはミャンマー在住者として、自分が住む環境と引き比べてしまいます。


この特集のキャプションによると「タイでもおしゃれな人はどんどんナチュラル志向に変わってきている!」そうです。
翻ってミャンマーでおしゃれな(ということになっている)人は、盛って、盛って、盛りまくる感性が支配的です。ナチュラルとか、シックとかといった引き算の美学とは、今のところまったく無縁です。現時点でのミャンマー人の美意識についてご興味があれば、以前の投稿「いまのミャンマーで、かっこいいことはなんてかっこ悪いのだろう」をお読みください。

そんなわけで、ミャンマーにオーガニック・カフェやレストランが出来るのは、まだまだ先のことだろうと予想していましたが、なんとわが街サンチャウンに、一昨日オーガニック・カフェが開店していました。

店名はHeathy Meと直球です。ミャンマーだとこのくらいの分かりやすさが必要かもしれません。店内の説明では、オーガニック食材を使用していると謳っています。





昨日の、ランチタイムに行きましたが、開業直後にもかかわらず、結構欧米人客で賑わっていました。ミャンマー在住の健康志向の外国人のニーズを満たす、こうしたタイプのお店が今までなかったからでしょう。

オーガニック・カフェとはコンセプトが異なりますが、同じくサンチャウンに新しいタイプのカフェが同時期に開店しました。
店名はThe Plant Houseです。店名の通り、店内の入口近く植物を展示しています。


Book, Plant, Coffeeの表示の通り、ブック・カフェの機能も兼ねています。

村上春樹の『ノルウェーの森』の英語版が棚にありました。

こちらはミャンマー語訳の村上春樹の短編集『象の消滅』

エッセイ集『村上ラヂオ』のミャンマー語訳。この本のミャンマー語訳は初めて見ました。在庫がたくさんあるので、展示販売しているようです。

ただし店員は、文学とかまったく興味なさそうな感じでした。

こちらは100%ミャンマー資本のようで、お店の完成度はそれほど高くありませんが、オーナーの熱量や心意気みたいなものが、棚作りからも伝わってきます。バンコクや東京の同種の店のように、ジャック・ケルアックやポール・ボウルズやカート・ヴォネガットのようなカウンター・カルチャー的で、イケてる(とされている)本を置いているわけではありませんが、オーナーが自らの目線と感性で選書したのが棚から見て取れます。
文化的な好奇心やサブカルチャー的な嗜好を満たす施設やお店が、まったくと言っていい程無かったミャンマーで、ミャンマー人がこうしたお店を作りはじめたのは、この地にも変化の兆し現れたのかもしれません
The rough cutが閉店したため、これから読書会をどの店で開催しようかと思案していましたが、良いお店の候補ができました。

先にあげた『FRaU』の記事では、バンコクで今流行っているのは、Run(健康志向), Coffee(カフェ・ソサエティ), Art(同時代的なカルチャー)だそうなので、そうした動向がヤンゴンにも伝わってきているのかもしれません。


雑誌は去年の刊行ですが、内容が好評で完売したのを受けてか、今年になってムック化されて発売されています。
今後のミャンマーの動向を占う意味でも、この書籍は役立ちそうなのでオススメです。

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