2019年10月9日水曜日

The Makers Marketで危機感を覚えた話

前回の投稿でお知らせしたように、10月6日に開催されたThe Makers Market#7に出店しました。







雨期の休止期間をはさんで、4か月振りの開催とあって、今回の集客数は多かったです。ピークタイムの6時頃になると、通路に人が溢れて歩行が困難になったほどでした。
肝心の売り上げの方は、ぼちぼちというところでした。人出が多かった割には、大したことなかったけど、こんなもんかなと思っていたところ、昨日、同業他社Urban RangoonのFacebook Pageを見たら、これはまずいと危機感が募りました。


この投稿によると、向こうは最初のピークタイムでいくつかのサイズを完売しています。おそらく、最低私の5倍は売り上げています。
これだけ差が付くのは、何かこちらに根本的な問題があるはずです。

これについて、昨日からずっと考え続けています。
そして、マーケティング及び営業が弱いのではないかと推論しています。
ミャンマーの素材を使ったローカル・アパレルの最大顧客は、在緬フランス人です。
私の商品を一番多く買ってくれているのもフランス人のリピーターのお客さんです。
そして、このマーケットに出店している、外国人経営の服飾ブランドCharlotte Barjouやlillaなどの私以外の外国人オーナーはフランス人です。
Urban Rangoonのオーナーはミャンマー人女性(ちなみに美人)ですが、パートナーの男性はフランス人です。
原色を使ったミャンマー生地は、ラテン系の人たちの色彩感覚に合うようで、フランス人に加えて、絶対数が少ないもののイタリア人にもアピールします。
やはり私の英会話能力に難があり過ぎて、この辺の外国人コミュニティに入れていないのが、売り上げの差に結びついているのではないかと推測しています。
しかも、私がアジア人のオッサンなのに対して、他ブランドのオーナーはフランス人のパートナーを持つミャンマー人女性とフランス人女性です。
どちらの属性がマーケットとの親和性が高いかと考えると、当然後者であることは否めません。
人種や性別・年齢は、変えようのない条件なので、それを打開する何らかの方策を出さねばと感じています。

それについてつらつら考えつつ、昨日の夕方サンチャウンを歩いていたところ、旧知の日本人のO氏と道で遭いました。氏は、日本人以外を対象としたビジネスをヤンゴンで展開して成功している、在緬日本人では数少ない人物です。
サンチャウンで、氏の経営する居酒屋でビールを飲みながら、相談をさせていただきました。
いくつかの提案を受けたのですが、ひとつはインフルエンサーを使って、宣伝してもらうこと、もうひとつは日本人のマーケットも対象とすること。
インフルエンサーは、英語が上手くて社交性があって、ミャンマーの外国人コミュニティとの接点がある女性が望ましいです。これから候補になりそうな何人かのミャンマー人女性にお願いしてみます。
ミャンマーの日本人マーケットについては、コミュニティが日本人のみに閉じていて、情報が他国のコミュニティにほとんど伝播しないので、関心がありませんでした。これもいいかえれば、他の外国人コミュニティからの情報が入らない、日本人以外にはアクセスできないマーケットです。
The Makers Marketでは、在緬外国人が2000人くらい集まっていましたが、おそらく来場した日本人の数は30人程度だったことからも、他の外国人コミュニティからの情報が伝わっていないことが伺えます。やはりここも日本人として、アプローチすべきマーケットなのでしょう。
あとひとつ氏の忠告を思い出した。あまり自分の美意識とかやりたいことに拘り過ぎないこと。ある程度は、マーケットの状況を見て、自分の能力の範囲内で事を進めること。確かにそうですね。

最後に、個人的にはメンズの商品に、もっと注力した方がいいかもと感じています。メンズは、マーケットが小さいので、多くの商品開発はしておらず、商品の種類は少ないのですが、今回のイベントでは売り上げの半分はメンズの商品によるものでした。
ミャンマーでは、メンズのかっこいい既製服ブランドがほとんどないので、ニッチのマーケットとしてもっと注力した方がいいのかもしれません。

とりあえず一週間くらい考えてから、これからやることの結論を出します。
次回のThe Makers Marketは11月3日(日)の予定です。
お時間あれば、いらしてください。

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2019年9月29日日曜日

【10月6日(日)】The Makers Market #7に出店します

ミャンマーのローカル物産展のThe Makers Marketに出店します。開催日時は、10月6日(日)の16:00~21:00です。


6月の開催を最後に、雨期の間に休止となっていたので、久々の開催となります。
休止されていた4か月の間に、出店者の顔ぶれや、販売されている商品に変化があるのかが気になります。


The Makers Marketは、主催者が出店者を事前に選定しているため、会場で販売されている物品に、一定のクオリティが保証されている、ミャンマーでは貴重なローカル物産展です。
ここでは、中国製の安価な衣料品やキティちゃんのぬいぐるみなどの非正規のコピー商品は販売されていません。出店者の商品が、ミャンマー製であること、環境を配慮した製品であること、大量生産品ではないことが参加条件となっています。
飲食店の出店者も増えてきていて、軽い食事もできるようになりました。

開催場所は以前と同じKaraweik Gardenです(公園内のKaraweik Palaceの手前)。 会場の公園に入場する際に、入場料の300MMKを入口で徴収されます。


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2019年9月21日土曜日

ヤンゴンで、福岡の野外音楽フェスについて考えた

今回の日本への一時帰国中に、福岡県のビーチ、芥屋海岸で開催された野外音楽フェス、サンセットライブに行ってきました。日本に帰国するのは、約2年振りで、サンセットライブに行ったのは15年振りくらいです。
行ってみて、いろいろと考えるところがあったので、今回はそれについて記します。
今回の帰国時は、イベントの開催日とタイミングが合ったため、サンセットライブに行くことを思いつきました。ミャンマーの雨期の湿度と連日の雨にうんざりしていたので、晩夏の乾燥した気候のビーチでくつろぎたかったのが主な理由です。
会場の芥屋海岸は、福岡市中心から車で一時間くらいの福岡県と佐賀県の県境にあるビーチです。街の中心部からアクセスが良く、関東の湘南なんかに比べれば、砂浜も海も圧倒的に美しい場所です。

まず、Webで前売りを購入する時に、日本語のサイトしかないことに驚きました。これだと、日本語が読めないとチケットも買えないし、会場へのアクセス方法もわかりません。
例えば、タイのパタヤ郊外で開催されている野外音楽フェスのWonderfruitは、サイトもFacebook Pageもすべて英語表記です(タイ語表記はなし)。
サイトで確認すると、サンセットライブは今年が27回目で、1990年が初開催です。Wonderfruitは、2014年が初開催で、2019年の12月開催が6回目となります。両者とも、イベント全日の総動員数から推測すると、一日あたりの動員数が約5,000人程度で[2019年のサンセットライブの開催日数は2日(9月7日ー8日)。Wonderfruitは4日(12月12日ー16日)]、イベントの規模はおそらく同じくらいか、開催日数が多い分、Wonderfruitの方がやや大規模です。Wonderfruitに行ったことがないので、かなり憶測が入りますが。

私が行ったのは、イベント最終日の9月8日でした。
会場に着くと、観客の99%が日本人です。別に日本だから当たり前だろうと言われればそれまでですが、ミャンマーやタイといった、有料の野外音楽イベントなどが外国人客がいないと興行的に成立しない、東南アジア諸国で普段過ごしている身からすると、不思議な気がします。もちろん自国民だけでやっていける経済圏で生きていけるのは、幸せなことではありますが。

前述したとおり、観客はほぼ日本人ばかりなのですが、客層はけっこう多様で、家族連れのサラリーマン一家から、タトゥーばりばりの兄ちゃん、女性はOL風からギャルまで様々です。
フードコーナーのテーブルで、カレー食べながらビール飲んでると、隣の席のギャルぽい20代後半と思しき女性が、相当アルコール入っていて(私も、相当入ってましたが)出来上がっているようで、大声で話すので、話が聞くともなしに聞こえてきます。
久しぶりに聞く、バリバリの博多弁です。
女A「いろんな人がいるっちゃねぇ」
女B「タトゥー入れた人がすごい多いちゃね。Aちゃんは、どげん男の人が好きなん?」
女A「うーん、ちょっと悪そうで、でもオシャレな男の人」
女B「あの人とか?(フードコーナーの屋台に並んでいる男性を指さす)」
女A「あれは、タトゥー入れすぎやね。もうちょっと少なかったら、アリやけど」
この後、延々、それぞれの男の好みの話が続いていましたが、こちらも相当に酔っぱらっていたので、覚えていません。

なんとなくわかってきたのは、地元志向のマイルドヤンキー層のお客さんが多いことです。15年くらい前は、このイベントで演奏されていた音楽ジャンルは、レゲエやスカが多く、その種の音楽はUKロック聴くリスナー層と被っているので、洋楽オタクぽい客もそれなりにいましたが、今は客層や雰囲気が昔とはかなり変わっているようです。
オラついた若い衆もけっこういて、イキって気勢を上げているのを見ると、私のような陰キャラがこの場にいていいもんだろうかと感じるときもありました。
会場で演奏されている音楽も、以前のようにレゲエとかスカとかのジャマイカ関連の音楽が特に多いわけではなく、むしろJ-POP寄りの出演者の方が多かったように感じました。

運営はしっかりしてるし、ビーチは綺麗だし、屋台で売っている食べ物も美味しいものがけっこうあるしで、それはそれで言うことはないんですが、もう少し人種的な多様性とか、音楽的な幅があっても良いかなとも感じました。
アクセスの良い都市郊外で、これだけ綺麗なビーチで開催される野外音楽フェスは、世界的にも多くないはずなので、もっと海外にアピールした方が良いのではと、大きなお世話ながら感じました。ビーチ系の野外フェスだと、スペインのイビサ島が有名ですが、アジアからだと遠すぎるし、渡航費や滞在費が高すぎて、富裕層でない限り、参加へのハードルが高そうです。東南アジアの富裕層にアピールすれば、それなりのポピュラリティが得られるポテンシャルがあるので、もったいない気がします。このままだと、サンセットライブよりも歴史の浅いタイのフェスWonderfruitに、世界的な知名度と集客力で、相当に水をあけられることが予想されます。
現福岡市長が、アメリカのシアトル訪問時に触発されて、アジアの玄関口としての世界都市を目指しているという事情もあるので(このフェスの会場は、隣の市の糸島市ですが)、福岡の都市と自然環境の近さや、文化的な成熟度を示すショーケースとしても最適ではないかと思います。
下記の著書を読むと、行政レベルでは、外国人起業家の誘致などにも積極的なようですし。


いや、これは地域のフェスだから、そんなことはどうでもいいんだ、地元民で盛り上がればいんだから、と言われれば、それはそれで一つの見識なので、返す言葉はありませんが。
だいたい福岡の人は地元愛が強いため、共同体外部の人から問題提起されると、内容の是非を問わず「ちょっと外にいたくらいで何偉そうにしとうとや」的なリアクションがありがちなので、こういうこと書くのもなかなか憚られます(たぶん福岡の人は、このブログ読んでないから大丈夫だろうけど)。
今回の一時帰国中に感じたのは、日本は安全で、システムが整備されていて居心地が良いけど(特に日本人にとっては)、多様性に関する許容度とか、共同体外部のメンバーにも開かれた風通しの良さなどが相変わらずの課題だなということでした。










































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