2017年12月4日月曜日

【第二回】読書会開催しました

第二回の読書会を12月3日にサンチャウンで開催しました。

今回の課題図書は、『仏教思想のゼロポイント』でした。
ミャンマーの僧院で修行を続けている日本人の仏教研究者、魚川祐司氏の著作です。

参加者の人からは、日本人から見た、上座部仏教の特異さを指摘する意見が目立ちました。
たとえば、釈迦が偈(詩)を唱えたことへの返礼として、富裕な商人が粥を与えた時に、偈の対価は受け取れない、すなわち労働の報酬は受け取れないとして、もらった粥を捨てさせています。仏教の修行者は、労働も生殖も禁じられているからです。「働かざるもの、食うべからず」的な思考が身に付いている日本人(東アジア人)からすると、なかなか理解し難いものがあります。
こうした「世の流れに逆らうもの」としての仏教の教えに対する不可思議さについて、各々語り合いました。なぜ、多くのミャンマー人が、解脱して涅槃を目指すのかの理由については、我々とミャンマー人(南アジア人)の人生に対する時間軸の違いが話題に上がりました。来世での人生とか転生輪廻が、ネタでも物語でもなく、厳然たる事実としてミャンマー人には認識されています。今生だけを考えるのではなく、より良い来世を得るために、功徳や布施を行うわけですね。


過去に、魚住氏の著作をネタに記事を書いたことがあるので、本書の成り立ちにご興味があればお読みください。


今回は課題図書の感想の他に、年末企画として「私の洋楽この一枚」もテーマとしました。
自分の人生に影響を与えた洋楽のアルバムを参加者の方から紹介してもらいました。

Yさんのこの一枚は、Bon Iverの1st。私は聴いたことがありません。全曲名曲だそうです。今度、聴いてみます。

Nさんのこの一枚は、ジャネット・ジャクソン。これを聴いて、ダンスとヴォーカルレッスンをはじめたそうです。

私のこの一枚は、IAN DURYの2nd。聴いた当時は、パンク/ニューウェーブのバンドとして捉えていましたが、このアルバムの中に、その後に出会って好きになった音楽ージャズ、R&B、ファンクなどーがすべて詰まっているから。

次回、第三回の課題図書は、サマセット・モームの短編集『雨・赤毛』です。ミャンマーに縁のあった作家としてよく話題になるのは、ジョージ・オーウェル、キップリング、サマセット・モームの三人ですが、ネットもLCCもない時代、世界は広く、地上に未知と驚きが充ちていた時代に、南国に渡ったヨーロッパ人の当惑と混乱が描かれているモームの作品をピックアップしました。


第三回は、来年一月下旬か二月上旬の開催予定です。 参加希望の方は、本ブログの プロフィール > お問い合わせ > メールをクリックして、ご連絡ください。開催場所等をお知らせします。では、皆様の参加希望をお待ちしております。

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