2018年8月5日日曜日

ミャンマーでベストセラーになっている自己啓発本を読んでみた

以前の投稿で、ミャンマーでここ2ヶ月程の間、ベストセラー1位になっていて、書店に入荷とするとすぐに売切れになる自己啓発本『The Subtle Art of Not Giving a F*ck: A Counterintuitive Approach to Living a Good Life』を紹介しました。
私はだいたい、ミニゴンのシティマート内の書店でミャンマーで売れ筋の本を定点観測しているのですが、先週、ゴールデンヴァレーのシティマートでチェックしたところ、こちらでは同書がレビュー付きで平置きされていました。ずいぶんと息の長いベストセラーです。アメリカ人の著者は、自著がミャンマーで長らくベストセラーになっていることをおそらく知らないでしょう。



街の書店では、原著のペーパーバックのコピー版が販売されているのを見かけました。4,000チャット(約300円)で売られています。この値段なら、国外の版元から輸入したものではないでしょう。売れ筋の本なので、商魂逞しい国内の出版業者が、原著のコピー本の売り出しをはじめた模様です。


私はミャンマー語が読めないので、 英語版を購入して、いま読んでいます。
冒頭部分を読んだ内容から、日本語のタイトルを付けると、『どうでもいい努力をしないための方法:より良い人生のための反直感的なアプローチ』とでもなるのでしょうか。
この本の冒頭部分で登場するのが、「酔いどれ詩人」のチャールズ・ブコフスキーです。自堕落で放埒の限りを尽くした、日本で言えば無頼派にあたる、アメリカの作家・詩人です。『七つの習慣』なんかに代表される、一般的な自己啓発本の薦める自己規律的な生き方の真逆の人生を送った人です。

ブコウスキーの詩集のミャンマー語訳を書店で見かけたことがあります(左側)
ちなみに右側は、ガルシア・マルケスの『百年の孤独』のミャンマー語訳

ブコフスキーは90年代に日本でもブームになったことがあるので、私も小説を二、三冊読んだことがあります。だいたい、アルコールやドラックで酩酊状態の男が、狼藉の限りを尽くして、オチも救いもないという内容だったように記憶しています。
『町でいちばんの美女』は、発見された美女の死体を、酩酊状態で正気を失っている町の男たちがみんなで屍姦するという、とんでもない話でした。



The Subtle Art of Not Giving a F*ck: A Counterintuitive Approach to Living a Good Life』で、ブコウスキーについて書かれた、冒頭の3ページを日本語に訳してみました。

第一章 頑張るな

チャールズ・ブコウスキーは、アル中で、好色で、ギャンブル中毒で、粗暴で、金に困っていて、借金漬けの最悪の日々を過ごしていた、詩人だった。彼はおそらく、これまで人生指南で目にする、あるいは、あらゆる種類の自己啓発本に登場することが絶対にないタイプの男だ。
なぜ、彼のことからはじめるのが最適なのか?、話を続けよう。
ブコウスキーは作家になりたかった。だが、数十年の間、彼の投稿した作品は、ほとんど全ての雑誌、新聞、ジャーナル、エージェント、出版社から拒絶されてきた。彼の作品はひどい代物だと、みんなが言った。卑猥で、内容に乏しく、品性に欠けると。そして、掲載を拒否された紙束は積み上がり、その失敗の重みは、彼をアルコール漬けの失意に押しやり、そうやって彼は人生の大半を過ごした。
ブコウスキーは、食うために、郵便局の仕分け人として働いていた。
彼は僅かな金を受け取り、その大方を大酒を飲んで費やした。残りは、競馬場で使い果たした。夜は一人で飲み、ときおり、くたびれた古いタイプライターに詩を叩きつけた。しばしば、彼は夜更けに床の上で目を覚ました。
30年がこんな風に過ぎ去り、そのほとんどをアルコールによる酩酊とドラッグとギャンブルと売春婦の中で無為に過ごした。そうして、ブコウスキーが、失意と堕落の日々の中で50歳を迎えた時、小さな独立系出版社の編集者が、なぜか彼に関心を持った。編集者は、ブコウスキーに多額の金の提示することも、売れ行きの保証もしなかった。しかし、彼はアル中の負け犬に、奇妙な好感を抱き、ともかく彼にチャンスを与えることにした。それは、これまでの彼にとって、最初のチャンスだったし、おそらく、これが最後であることもわかっていた。ブコウスキーは、編集者に手紙を書き綴った。「俺には選択肢が二つある。郵便局に留まり発狂するか、そこを飛び出して作家になって、飢えるかのどちらかだ。俺は飢える方を選ぶことにした」。
契約を済まして、ブコウスキーは最初の小説を三週間で書き上げた。タイトルはシンプルに『郵便局』にした。献辞には、「誰にも捧げない」と書いた。
こうしてブコウスキーは、小説家兼詩人となった。彼は創作と発刊を続けて、六つの小説と数百の詩を書き、二百万部以上の本を売った。彼の人気は、世間の人たちにとって予想外のことだったし、とりわけ彼自身にとってそうだった。
ブコウスキーのような逸話は、我々の文化の物語として精神的な糧である。ブコウスキーの生涯は、人が自分の望むもののために戦い、決して諦めずに、最後に途方もない夢を実現するというアメリカン・ドリームを体現している。実際、映画を観てるときは、みんなそれが起こるのを待っている。我々は、ブコウスキーのような物語を見て、こう言う。「見たか? 奴は諦めなかった。奴は決して、挑戦を止めなかった。常に自分を信じていたんだ。困難に立ち向かい続け、そうやって成し遂げたんだ」。
でもそれでは、ブコウスキーの墓石に刻まれた墓碑銘が「頑張るな(Don't try)」というのは、不思議だ。
本の売上や名声に関わらず、ブコウスキーは負け犬だったのを見ればいい。彼は知っていた。彼の成功が、勝者であろうとする決意から生じたものではなく、自分が負け犬という事実を認め、それを受け入れて、それについて率直に書いたことからもたらされた。彼は自分以外の者になろうとはしなかった。ブコウスキーの作品の美点は、信じ難い困難を乗り越えたり、文学的な光輝を追い求めたりしたことにはない。むしろ、その逆だ。彼の徹底的で、断固とした率直さというシンプルな能力によるものだ。特に、彼の最悪な部分においてそうだったし、自分の失敗を晒すのに、ためらいも隠しもしなかった。
これが、ブコウスキーについての本当の成功の物語だ。自分が負け犬であることに居心地の良さを感じていたし、成功するために無用な努力もしなかった。名声を得てからですら、彼は詩の朗読会で聴衆を罵り、場をぶち壊しにして見せた。自分の真の姿を公衆の面前に晒し続け、手当たり次第、目につく女と寝ようとした。名声も成功も、彼をまともな人間にしなかった。まともな人間になっていたら、彼は有名にならなかったし、成功もしなかった。

いままで、ミャンマー人の文化的な嗜好については、単純なサクセスストーリーが好きだと言われていました。実際、「引き寄せの法則」とか「こうやってリッチになる」的なアメリカの自己啓発本を書店で見かけることが、今まで多かったのですが、現在、こうしたリアリズムに則した、少なからず露悪的な内容の本が長らくベストセラーになっているのは、ミャンマー人の感性も変わりつつある証左かもしれません。
それにしても、ミャンマーで、チャールズ・ブコウスキーのことを思い出すとは思いませんでした。


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2018年7月29日日曜日

[YANGON CALLING] チュニック・ドレスなど新商品入荷しました

YANGON CALLINGの新商品が入荷しました。







サイズ・価格などの詳しい情報は、こちらのオンライン・サイトでご覧になれます。

また、明日の7月30日(月)から8月2日(木)まで、 9:30AM~8:30PMの間、シティマート・マーケットプレース・ゴールデンヴァレー店(シンガポール大使館の向かい)で開催されるミャンマー・ローカル・ブランドの物産展 Product of Myanamrにも、これらの商品を展示します。
 ヤンゴンにもショッピングモールの数はずいぶん増えましたが、中で売っている商品は、海外からの輸入品が多く、ミャンマー独自のブランドが少ないのが現状です。
独立系の地場ブランドによる、ミャンマー製の商品が一同に見れる機会なので、
お買い物にお越しの方は、よろしければついでにお立ち寄りください。


City Mart Marketplace in Golden Valley:
No 403 / A, Dhamazedi Road & Golden Valley Road, Bahan Township, Yangon



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2018年7月25日水曜日

ミャンマーでベストセラーになっている自己啓発本から、ミャンマーの今の気分を考えた

ミャンマーでここ2ヶ月程の間、ベストセラー1位になっていて、書店に入荷とするとすぐに売切れになる自己啓発本があります。
The Subtle Art of Not Giving a F*ck: A Counterintuitive Approach to Living a Good Life』という、アメリカの人気ブロガーによる著書です。
Facebookでも、ミャンマー人がこれを読んでいる投稿がよく上がっています。
読んでないので、内容を反映したタイトルを付けづらいですが、直訳すれば『クソと言わなくてもすむ微妙な技術:素敵な生き方への反直感的なアプローチ』とでもなるのでしょうか。
どうやら邦訳は出てない模様。アメリカで出版されて、まだ邦訳のない本が、ミャンマー語版で出版される時代になりました。 もっとも版権取得とか無視して、他国でベストセラーになったらすぐに翻訳して、出版できるミャンマーの方が足が速いのですが。




気になったので、Amazonでどんな内容の本なのかを調べてみました。
Amazonでの紹介文はこんな風です。どう訳していいか分からないところもあったので、かなり適当な訳です。

今の時代に、自分を守るためのガイド。スーパースター・ブロガーが、いつも「ポジティブ」であれというバカバカしさを切り捨てることで、われわれが本当に今より真っ当で、幸せな人間になれることを説いてくれている。

ここ数十年というもの、われわれはいつもポジティブ・シンキングこそが、幸せで豊かな人生の鍵だと言われ続けてきた。「そんなのクソだ」とマーク・マンソンは言う。「正直になろうよ、クソはクソだ。そして、みんなそういつと一緒に生きてるんだ」。彼の有名なブログでも、彼は物事を美化したり、曖昧にしたりしない。彼の言い分はこうだ。「生のままで飲み込め、リフレッシュしろ、真実を率直に認めろ。それが一番今の時代に欠けてることだ」 。『The Subtle Art of Not Giving a F*ck: A Counterintuitive Approach to Living a Good Life』は、現代社会に蔓延している、いつも良好なマインドセットであれという病と、ある種の世代をスポイルしている、ただ他人に見せびらかせるための金メダルを与えるという上っ面に対する解毒剤だ。

マンソンは、学術的な調査と、頃合いを見て差し込む辛辣なジョークを交えて論を進める。われわれの人生をより良くするのは、レモンをレモネードにする能力ではなく、胃の中のレモン(訳注:レモンはスラングで、役立たずという意味もあるらしい)をどうするのかを学ぶことにあるのだ。人は不完全で、限界がある。「すべての人が飛び抜けた存在になれるわけでもないし、負け組と勝ち組が、社会にはいる。それは、フェアでないこともあるし、君のせいでもないこともある」。彼は、われわれに自分の限界を知り、それを受け入れることを説く。われわれが、いったん自らの怖れや、失敗や、不安定さを受け入れ、もう走り続けるのも、それらから目を背けるのもやめて、苦い真実と向き合うようになれば、勇気や、落ち着きや、率直さや、責任感や、好奇心、そして、いままで求めていた赦しを見つけることができるだろう。

世の中には、クソと呼びたくなる物がたくさんある。だから、何が問題なのかをはっきりさせる必要がある。マンソンは、それを明らかにしている。お金について考えるのも良いし、自分の人生に関わることを気にかけるのもいいだろう。だが、本当に人生を豊かにしてくれるのは経験だ。面白いストーリーと、人を喰った、あけすけなユーモアに充ちた、本音の中では、しっかり足を踏ん張って、目を見開いているいる必要がある。本書は、ある種の世代の人びとにとって、堅実で、地に足のついた人生へ導くための気付きの一撃となるであろう。

本書自体は読んでませんが、紹介文から判断する限り、自分の能力や才能の限界を顧みて、自分にとって不都合な真実(能力がないとか、才能がないとか、環境に恵まれないとか)から目を逸らさずに、着実で堅実な人生を歩むことを提唱しているように見えます。日本で言うと、足るを知るとか、分を弁えるとかといった表現になるでしょうか。
自意識だけが肥大して、能力も才能もないのに、成功者の表層だけを真似をしたがる人も、その手の人達を養分にしてお金儲けを目論見る、自己啓発本や自己啓発セミナー業者も後を絶ちませんが、その種の病的な状況に対するアンチテーゼなのかもしれません。
内容が想像通りだったら、ジョブズもゲイツもザッカーバーグも、ジョン・レノンもミック・ジャガーもデヴィッド・ボウイも、誰もが知っている成功者は、経営・芸能の分野を限らず、ほとんど20代で頭角を表しているので、遅くとも30歳あたりで世に出なかった人は、途方もない夢を見るのでなく、自分の限られた能力と才能を見極めて、出来ることをコツコツとやっていた方が幸せになれるという、私の人生に対する姿勢と比較的近いです。

ただ、今までミャンマーでベストセラーになっていた自己啓発本は、ローバート・キヨサキのような射幸心に溢れた、金持ちになろう的な本が多かったので、この本が約2ヶ月間にわたりベストセラーの一位を占めて、しかも入荷すると、すぐに売切れるという状況は、ミャンマーの読書階級の人達に、何らかの変化の兆しが顕われいることを示しているのかもしれません。
ここ5、6年の間、ミャンマーは経済成長を追いかけて来て、そろそろ踊り場に差し掛かってきたという気分の中で、実現可能性の低い夢を見るより、地に足を着けた、着実で堅実な生き方を選ぼうとしている人達が増えているとしたら、そう悪くないのではと感じます。

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2018年7月22日日曜日

[7月30日~8月2日]シティマート・ゴールデンヴァレー店のイベントへ出店します

7月30日(月)〜8月2日(木) 9:30AM~8:30PMの間、シティマート・マーケットプレース・ゴールデンヴァレー店(シンガポール大使館の向かい)で開催されるミャンマー・ローカル・ブランドの物産展 Product of Myanamrに、YANGON CALLINGとして出店します。
お買い物にお越しの方は、よろしければついでにお立ち寄りください。
一日12時間同じ場所にいるため(スタッフなしで一人でやっているので)、遅い時間帯になると疲れて目が死んでると思いますが。
展示する商品は、YANGON CALLINGのショッピングサイトでご覧になれます。


このイベントは、ローカル・ブランドを経営しているミャンマー人の若手女性経営者によって主催されています。この種のローカル物産展は、ほとんどの場合、在緬外国人(ほぼ欧米人)によって企画されることが多いため、ミャンマー人運営者によるイベントは貴重です。
彼女は、ミャンマー人自身による物作りや、独立系のローカル・ブランドによる商業活動を盛り上げようという理念を持って、このイベントを運営しています。イベントで使われている、Let's Grow Togetherというスローガンが、彼女の理念をダイレクトに表現しています。
こうした、業界や同業者全体を底上げしようという理念や哲学を持ったミャンマー人経営者は未だ非常に少ないため、この理念に賛同した私も、微力ながら応援したくて参加しています。

ヤンゴンにもショッピングモールの数はずいぶん増えましたが、中で売っている商品は、海外からの輸入品が多く、ミャンマー独自のブランドが少ないのが現状です。
これから独立系のブランドがどんどん立ち上がって、国内のみならず海外にも輸出できるクオリティの商品が、ミャンマーでも数多く作られる日が早く訪れることを願っています。

City Mart Marketplace in Golden Valley:
No 403 / A, Dhamazedi Road & Golden Valley Road, Bahan Township, Yangon



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2018年7月19日木曜日

[YANGON CALLING] チュニックなど新商品入荷しました

昨日、YANGON CALLINGの新しい商品が仕上がったので、ご紹介します。

まずは、ラカイン州のメンズ・ロンジーを使った、チュニック・ドレス。
ラカイン州のメンズ・ロンジーは、目地の詰まったしっかりした生地が特徴です。メンズ用の生地ですが、微妙な色合いが魅力的なので、レディースのチュニックに仕立てました。
肩口から袖口にかけてスリットが入っていて、袖口のリボンで留める作りになっています。やや裾が短いため、レギンスなどとコーディネートしてもフィットします。
両サイドにポケットを付けているため、実用性も十分です。





次はウエストをシェイプした、ストライプのドレス。シャン州の染布を使って仕立てました。60、70年代あたりのフランスで流行していた、サンローランなどのワンピースを意識しました。
ウエストをゴムでシェイプしているため、体型を選ばない、万人向けのデザインです。



こちらは、別布で作った同じデザインのモデル着用写真。



最後に、売切れのため、欠品となっていたバック・タック・ドレス。
ざっくりとした風合いのシャン州のコットンを使った涼しげな一品です。
後ろに入れた大き目のタックが、自然で美しいシルエットを作り出します。






サイズ・価格などの詳しい情報は、YANGON CALLINGのネットショップのサイトでご覧になれます。
サンチャウンのPrincess Tailoring Shopが閉店したため、現在、イベント時かネットショップでの販売のみに対応しています。ヤンゴン市内なら、ご希望の日時に、指定された場所へ無料で配達します(サンチャウンなら嬉しいです)。
代金は現物と引き換えにいただきます(キャッシュ・オン・デリバリー)。
配達時に、サイズが合わない、現物がイメージと違ったなどの問題があれば、その場でのご返却にも応じます。
カードやPaypalでの決済ではないので、ネットシのシステム上では課金されないので、ご安心ください。

ネットショップで注文した後、Facebookページのメッセンジャーかe-mailで、配達日時と配達場所をご相談します。日時と場所については、柔軟にご対応します。

在庫商品の一覧と価格や仕様などは、下記のサイトで確認できます。もちろん上の新商品も掲載しているので、ご興味があればご覧ください。
YANGON CALLING SHOP

ミャンマーの素材を使った洋服
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2018年7月13日金曜日

[YANGON CALLING] ミャンマーでネットショップのサイトを作りました

前回の投稿でお知らせした通り、YANGON CALLINGの商品を置かせていただいていたPrincess Tailoring Shopが先週に閉店したため、とり急ぎネットショップのサイトを作りました。


在庫商品が一覧できるサイトの必要性は、以前から感じていましたが、作成するのが面倒なので、ずっと先延ばしにしていました。今回のPrincessの閉店を機会に、一念発起して約一週間で、立ち上げました。こんな機会でもなければ、たぶんずっと作らなかったと思います。
よろしければ、こちらのリンクをクリックして、ご覧ください。

商品写真は、これまでに撮った写真を使ったので、素材については、そんなに手が掛かりませんでした。
大変だったのは、商品情報の記述のため全商品を採寸して、商品別にひとつひとつの情報を個別に書き込んでいくことです。

上のサイトは、Web作成サービスを提供しているWixのテンプレートで作成しています。
その他、同様のサービスを提供している、Base、Strikingly、Jimdoも試してみましたが、決済通貨にミャンマー・チャットが使えるのは、Wixのみでした。
ミャンマー国内で、Web作成サービスを使用して、現地通貨で決済するネットショップのサイトを立ち上げるなら、私が調べた限りでは 消去法でWix一択ということになります。
試したのは、上記の4つのサービスのみですが。

その他のサービスを触った感想を、今後ミャンマーでネットショップを作る人の参考になるかもしれないので、以下に記します。
Baseは、外貨での表示価格が自分決められず、円からシステムが自動的に指定外貨に変換する上、英文表記もシステムによる日本文からの自動翻訳みたいだったので、日本国内向けのサービスだと感じました。
Strikinglyは一番作成方法が簡素で、シンプルなページでいいなら、これが最適かなと思いました。ただし、ミャンマー・チャットに対応していません。
Jimdoは対応可能通貨だけ調べて、ほとんどいじってないので、コメントできません。

Wixの決済システムは、クレジットカード・Paypal・オフライン決済から選べます。クレジットカードはミャンマー国内では使用率がまだ低いし、Paypalに至っては5年くらい前まで、ミャンマーからはアクセス禁止だったので両方とも難しい。
余談ですが、5年前にミャンマーからPaypalのアカウントにログインしようとしたところ、アクセス禁止になって再利用のため、いろいろと本人証明が必要となり、かなり手間取りました。それがトラウマになっていて、ミャンマーでPaypalを使う気が起こりません。

そのため、決済方法も消去法で、オフライン決済にしています。
ネットで注文があったら、お客様のところへ現物を届けて、お代を頂戴します。
ミャンマーのネットショップでは、最も一般的なやり方ですね。
ちなみにミャンマーには、信頼できる宅急便業者もないので、配達するのはネットショップの運営者が雇っている社員です。私の場合、社員を雇う余裕がないので、私が自分で配達します。

しんどかったのネットの速度で、携帯でテザリングして、ネットショップ作成用サイトにログインしながら作成していったのですが、途中でネットがスタックして、画面が固まることが多く、ストレス・マックスでした。思うようにデータのアップロードや画面編集ができず、進まない画面遷移をじっと見つめているうちに、だんだん後頭部が痛くなってきて、2時間くらい作業したらヘロヘロでした。

せっかく作ったので、アクセスしていただけると嬉しいです。オフライン決済なので、ネット上で課金されることもありません(笑)。
さっき作ったばかりで、まだ、動作確認も完全できてないので、試してみて不具合があれば、教えていただけるとありがたいです。

YANGON CALLINGのネットショップのサイト

YANGON CALLINGのFacebookページにもリンクを貼っています。Facebookページ上の「詳しくはこちら」のボタンをクリックすると、ネットショップサイトへ飛びます。

ミャンマーでネットショップやるのも
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2018年7月6日金曜日

Princess Tailoring Shop閉店のお知らせ(2018年7月5日)

日本のNGO AAR Japanさんが運営していたサンチャウンのPrincess Tailoring Shopが7月4日より閉店しています。
再開の目処は今のところ立っていません。
YANGON CALLINGの商品も陳列させていただいてましたが、現在、閉店中のためご覧いただけません。

閉店の理由は、店舗スタッフの突然の離職です。AAR Japanさんへ、お店の接客態度やオーダー品の仕上がりについて、お客様からのクレームがあったため、ホスピタリティと技術の向上ため、運営責任者が研修を提案したところ、今まで通りのやり方で働けないなら離職する方をスタッフ全員が選択した模様です。
運営責任者が研修を提案した翌日に、スタッフ全員が店舗を去りました。改めて、ミャンマーで人を雇用する難しさを実感させる出来事でした。
スタッフからすると、ミャンマーの平均的な給与で働いているのに、それ以上のサービスと技術の水準を求められるのは、理不尽に感じたのかもしれません。特に日本人だと支払う料金以上のサービス・レベルを、日本国内と同じ感覚で求めがちですが、海外ではその感覚は、当然、通用しません。

話し合いの末、スタッフが店舗を荷物をまとめて去る光景を、私もちょうど用事があり、店舗にいたため、見ることになりました。
長く働いていたスタッフなら、5年以上はいた場所だろうに、特に感興もない様子で、何事もなかったように店を去って行く姿を見ると、仕事観や労働観が本当に違うのだなと再認識させられます。業務改善研修の申し入れの翌日の午前中に全員が離職するという、割り切り方の早さと、呆気ない結末に、部外者の私でさえ戸惑いを感じました。自分の仕事や職場に、思い入れや愛情を持つということが、この国ではごく少数の例外を除いてありません。
考えてみれば、スタッフは全員、AAR Japanさんが運営する職業訓練校の卒業生です。
自分に無料で職業訓練を施してくれた組織に、恩返しする気持ちがあってもいいのではとも感じてしまいますが、その違和感も東アジア人と東南アジア人の倫理観や職業観の違いから生じるのでしょう。

AAR Japanさんの運営責任者の中川氏による公式の周知は、以下の通りです。


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2018年7月1日日曜日

ミャンマーでワールドカップより盛り上がるスポーツ

現在、世界各地でサッカーの話題で持ちきりでしょうが、ミャンマー国内に限れば、ワールドカップよりも盛り上がっているスポーツ・イベントが先週の金曜日にありました。
シンガポールを拠点に展開している総合格闘技団体『ONE Championship』(通称ONE)のミャンマーでの興行です。
前回の興行の模様も当ブログでお伝えしましたが、日付を確認したら今年の3月1日でした。時間が経つのは早いものです。

ミャンマーでの興行なので、当然ミャンマーの国民的英雄のONEミドル級王者アウン・ラ・エヌサンの防衛戦がメインイベントです。
アウン・ラ・エヌサンのミャンマーでの人気は、戦後日本復興期のプロレスラー力道山を彷彿とさせます。もちろん、力道山をリアルタイムでは知りませんが、当時の日本の復興と希望の象徴だったという点で、ミャンマーでのアウン・ラ・エヌサンの人気もそれに比肩しえます。

前回同様、近所のビアステーションWIn Starでテレビ観戦しましたが、現場の熱気が凄まじい。アウン・ラ・エヌサンが攻撃するたびに大きな歓声が上がります。雄叫びをあげながら、立ち上がって拳を振り回す客も多かったです。満員の店内の中、方々のテーブルで、これが同時多発的に起こると、騒然とした熱狂的な雰囲気がさらにヒートアップします。
対戦相手は日本人の挑戦者でしたが、もしチャレンジャーが勝つと、この場にいると危険だなと本気で感じました。店内唯一の日本人だったので、負けた腹いせの標的になった可能性もありました。




対戦結果は、アウン・ラ・エヌサンのTKO勝ちだったのですが、勝負の決着がつく最終ラウンド前に勘定を済ませて、すぐに店から出られるよう準備をしていました。

アウン・ラ・エヌサンの勝利のあと、店内だけではなく、通り全体が歓声に包まれていました。通りに出ると店に入りきれなかった人びとが、店外からテレビ観戦をしていました。


ミャンマーでもワールドカップ・サッカーは、それなりに関心を持たれていますが、自国が参加していないので、ここまでは入れ込めないようです。
やはり自国人が参加しているイベントの方が、圧倒的に盛り上がります。
国民的英雄の勝利の後、夜の通りは、人びとの歓声があちこちで湧き上がり、まるでワールドカップ優勝で歓喜に沸き立つ国のような騒ぎでした。

ミャンマーでのアウン・ラ・エヌサンの
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