2018年4月6日金曜日

【YANGON CALLING】ワンピース新色入荷しました

先日、発表したウェストシェープ・タイプのワンピースの新色が入荷しました。
今回もシャン州産のコットンを使用しています。
このストライプの布を、お店で見つけた時に、 新しく作ったパターンと相性が良さそうだなと思って、今回、商品化しました。



こちらは同じデザインの生地違いです。





フレンチ・テイストが入ったデザインなので、ジャン=リュック・ゴダールの映画の中のアンナ・カリーナみたいに着こなしていただければ嬉しいです。






商品はこちらのお店でご覧になれます。試着もできます。
Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

ミャンマーも日本ももうすぐ大型連休
新しいワンピースでリゾート行きたいと思ったらクリック!
  ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓  
にほんブログ村 海外生活ブログ ミャンマー情報へ
にほんブログ村

2018年4月4日水曜日

【YANGON CALLING】新しいモデルのドレスを入荷しました

今まで、体型や人種を選ばないゆったりしたドレスを中心に商品を作っていましたが、今回、試しにタイト・フィットのドレスを作ってみました。
日本人は欧米人に比べて骨格が細いので、人によっては、こういったタイプのドレスの方がフィットするかもしれません。

60年代のハリウッド女優が着ていたような、ウェストをシェープしたクラッシックなXラインのワンピースです。
独特の風合いのあるシャン州のコットンを使用しています。





こちらは、これまで作ってきたロンジー生地を使用したワンピースです。
体型を選ばないゆったりした作りです。


フレンチスリープ・タイプ


ノースリーブ・タイプ

商品はこちらでご覧になれます。試着もできます。
Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

水祭りも近いし、新しい服で街へ出かけたいな、
と思ったらクリック!
  ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓  
にほんブログ村 海外生活ブログ ミャンマー情報へ
にほんブログ村

2018年4月1日日曜日

Yangon Green Funiture〜ミャンマー最強のデザイナーズ家具

いまミャンマーで一番お洒落な家具を作っているのは、niccoYangon Green Funitureの二つのメーカーです。
6年前にミャンマーに住み始めた頃に苦労したのが、気の利いた家具店がほとんどなかったことです。とにかく、デカくて、重くて、使いにくいの三拍子が揃った家具ばかりで、機能的で、場所を取らず、さらにデザインが洗練された家具となると皆無に近かったです。
その頃に比べれれば、ミャンマーに住む外国人の数もずいぶん増えたこともあり、ヤンゴンにも外国人の感性や嗜好に合う、機能性とデザイン性を備えた家具を作るメーカーも現れてきています。冒頭にあげた、二つのメーカーはその代表です。
今まで、Facebook Pageでしか商品を見たことがなかったのですが、今回、初めてYangon Green Furnitureの実店舗に行ってきました。

入口。お店は、カバエイパゴダの近所です。


中に入ると、工房があり、製作現場が見れます。

工房のある中庭を通り過ぎると、家屋をリノベーションしたショールームがあります。

このメーカーの特徴は、新品だけどアンティーク感のある家具を作っているところです。
素材は、廃材を利用していて、自然なエイジング感による味わいが美しい。日本で言うところの侘び寂び感があります。
デザイナー兼オーナーは、アメリカやヨーロッパ各地に住んだ後、ミャンマーに帰国したミャンマー人女性です。オーナーのお姉さんは、日本からミャンマーに帰国した人で、この方が日本語で説明してくれました。

色使いはカラフルだけど、シックで落ち着いた色調でまとめています。
原色をこれでもかと使いまくる、ミャンマー的な美意識とは一線を画しています。

案内してくれたオーナーのお姉さんが、飲みませんか?と聞いてきましたが、ただ単に見に来ただけで、買う気はまったくないので遠慮しときました(笑)。

初めて見た、ミャンマー製のイケてるソファ。コンランショップとか中目黒のデザイナーズ家具店で買えば30万円近くするグレードです。値段を聞いたら850USDでした。
おおよその価格帯は、無印やイケアの2倍、 コンランショップやカッシーナの三分の一といったところです。一枚板を使うなど、素材のクオリティが高いので、家具好きにとってはコスパの良さを感じさせます。


このチェスト欲しいなぁと思いました。今、こういう家具を使う住環境でないので、無理ですけど。


イームズ・チェアもありました。イームズ・チェアの前の一枚板のテーブルは、たしか450USDでした。

庭にオブジェとしてヴィンテージ・バイクを置いています。

廃材を効果的に使ったガーデン・テーブル。
廃材は、古い建物を壊す時などに、現場から買い付けるそうです。質の良い廃材が入手できるように、いつも情報を収集しているとのことでした。

客層は、欧米人80%、アジア人20%くらいの割合で、100%外国人でした。聞いてみたら、ミャンマー人の顧客は非常に少ないとのこと。
この種の美意識は、まだミャンマーでは一般的ではないので、うなずけます。

「ミャンマーのジレンマ」と私が勝手に呼んでいる法則があります(本当は、さっき名付けた)。
外国人がミャンマーに来て(もしくは海外から帰国したミャンマー人が)、「こんな素材・文化があるなら、これをああして、こうすれば、もっと恰好よいもの(もしくは、可愛いもの、美味しいもの、お洒落なもの等々)が出来る!」と思っていざそれを始めてみると、ミャンマー国内にそうした商品やサービスを評価して、お金を出す消費層が非常に薄いという事実に行き当るという法則です。
現在、複数のプレイヤーが、この「ミャンマーのジレンマ」を越えるべく奮闘していますが、ここもその一つに数えられるでしょう。
なかなか高い壁で、過去五年間、この壁へ挑戦した者はそれなりにいるものの、未だに越えた者はほとんどいないのではないかと思われます(少なくとも私は知りません)。
おそらく、誰かが明らかに越えたと万人に判断されるようなブレークスルーを成し遂げたら、どんどん後に続くプレイヤーが現れるのではないかと予想しています。
かつて、人類が100メータを10秒以内で走るのは不可能と信じられていた時代、長らく10秒の壁が破られることはありませんでした。しかし、一度10秒を切る記録が現れると、短期間に9秒台の最速記録が更新されていきます。これは、トレーニング方法の進化と共に、「人類が100メータを10秒以内で走るのは不可能」という心理的な足枷が外れた要因も大きいと考えられています。
「ミャンマーのジレンマ」を越えるためのソリューションは、まだ見つかっていませんが、こうした世界標準で通用する物作りをしているメーカーがあることは、ミャンマーにもまだ可能性が残っているのではないかと感じさせます。

(追記:2018年4月2日 後で、Rangoon Tea Houseが、今のところ「ミャンマーのジレンマ」を克服した唯一の例ではないかと思いました。しかし、なかなか後に続くプレイヤーが出てきていません)

Yangon Green Furniture
Open: Mon, Wed, Fri, Sat 1-5pm
No.29G, Yezet Street, Mayagone Township, Yangon, Myanmar


「ミャンマーのジレンマ」へ挑戦している
プレイヤーを応援したくなったらクリック!
  ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓  
にほんブログ村 海外生活ブログ ミャンマー情報へ
にほんブログ村

2018年3月31日土曜日

【悲報】僕、ミャンマーのネットで炎上する〜ミャンマーの市場について考えた【長文】

今週、半年前からサンプルの作成を重ねていた、ウェストをシェープしたドレスの完成形がようやくでき上がりました。

そこでFBグループ、Yangon Connectionに、このドレスの販売を始めたことを告知しました。Yangon Connectionは、現時点で12万2千人の参加者を擁する在緬外国人にとって最大の情報交換の場です。
すると意外なことに、ターゲットとは想定していなかった(もともとYangon Connectionは、在緬外国人の情報交換のために作られたFBグループです)ミャンマー人女性から、批判的な意見が相次ぎました。

曰く、「ぜんぜん良くない!」、「もっと勉強して!」、「レベルアップが必要!」
これは、同一人物が三つの投稿を立て続けにしています。

続いて、もう一人のミャンマー人女性からの投稿。
「このドレスは良くない。チャリティーならいざ知らず、この値段で買う価値はない。場末のローカル・テーラーでも、もっと縫製が良い。フィッティングも良くないし、生地も良くない。この値段ならもっと良いものが買えるはず!」

ネット・ジャーゴンで言うところの火病ってると言って良い状態で批判しています。
友人のウェイヤン君が私よりも先に、投稿が炎上しているのに気がついて(私はその時、近所のWin Starでビール飲んでたので)、援護射撃してくれていました。
ご興味があればこちらのリンクでYangon Connectionの実際の投稿をご覧ください。

ご参考のため、この投稿に掲載した写真をアップします。







これらの意見に対する私の回答は、「教養がないというのは度し難いですね。私が説明した通り、このドレスは1960年代後半から70年代前半のスタイルを意識しています。いわば、イヴ・サンローランやケンゾーといった偉大な先人の作品に対するオマージュです。そうした、ファッションの歴史に対する歴史観も敬意も欠いた人たちを、お客様として想定していないし、眼中にありません」というものでは勿論ありません。そんなことは、毛ほども、露ほども、いや一ナノミクロンも思ってませんから。

正式な回答は、ちょっと長いけど(本当の記述はもっと長い)、「やあ、皆さんご意見ありがとうございます!僕は基本的に、どの作品にも批評は開かれているべきだと思ってます。だから、皆さんの意見は尊重します。でも、余計なことかもしれないけど、ちょっとこのドレスのバックグラウンドについて説明させてください。このドレスは、イヴ・サンローランやケンゾーといった偉大な先人の偉績に基づいて作られています。だから、あなたがそうしたファッション界の偉人をリスペクトしてくれていたら嬉しいし、僕は自分の仕事がそうした偉大な先人に連なるものであれば幸せです。ともあれ、実際にお店に来て、実物を見て判断してくれれば、もっと嬉しいです」 というものです。

ちなみに私がイメージしたのは、サンローランのこんな感じのドレスです。




でも、なぜ彼女たちは火病ってるといった状態にまでなって、ここまで激烈な言葉を書き連ねたのでしょう?
そのことが気になったので、分析してみました。

(1) シンプルでシックなものに対する価値を認めない
ミャンマーのファッションは盛ってなんぼというところがあります。引き算の美学みたいな感性は未だ存在しません。上にあげたような、モノトーンの生地で微妙なシェープやプリーツで、理想とするシルエットを形作るタイプのドレスは、どこが良いのか理解し難い。フィッティングも良くないと書いている人もいましたが、これはロンジーとかエインジーといった民族衣装の体にぴったりした作りを基準にしていて、ある種のデザインのドレスに求められる自然なドレープ感を評価する感性が存在しないからでしょう。

(2) 手工業的な生産方式で作られた物に対する評価が低い
今回炎上したのは、製作現場の写真を載せたのが大きいのではないかと分析しています。先進諸国の人間からすれば、裁断を機械化して、流れ作業的に大人数の縫製工が機械的に縫い上げる工業製品のようにして作られた服(代表的なのがファースト・ファッション)よりも、すべての工程を人力でまかなう、家内製産業的な生産方式の方が味とホームメード感があって楽しいという感覚があります。ミャンマーの婦人服では、既製服よりもオーダーメイドの方が主流なので、ミャンマー人にはその種のありがたみはまったく感じません。むしろ、H&MやZARAといった、先進国ならどこでも手に入るファースト・ファッション・ブランドが、ありがたがられているのが現状です。

(3) ファッションの歴史に対して、興味もしくは知識が無い
1962年から2011年までミャンマーは鎖国していたので、一部の富裕層を除き、ファッションのトレンドを含む海外の情報にほとんど触れていません。そのため、ファッションやポップミュージックなどの文化・風俗的な現象に対する歴史観を多くの人は持っていません。こうした歴史観なしでは、ファッションなどのサブカルチャー的な商品の背後にあるコンテキスト(文脈)を理解できません。文化には、過去の文化遺産の継承と、新たな価値観の提示という二つの側面があります。「温故知新」とか「新しい酒を古い革袋に入れる」とか「ルネッサンス」とかと表現されるように、常に過去を参照しつつ、新たな美意識や価値観を創造していくのが、アートとか音楽とか文学とかファッションといった文化現象の定理です。ミャンマーは長らく国を閉じていたこともあり、ファッションを含むポップカルチャーの重層性は多くの人に意識されませんし、興味がない人が大半です。こうした環境では、過去の文化遺産のオマージュや引用といった手法は通用しません。 

(4) ミャンマーの値付けの手法が独特
値段が高いといのも気に障ったようです。
そこで、いまエシカルさと透明性で、高い評価を得ているアメリカのブランドEverlaneと比較してみました。 Everlaneは、委託工場や製造コストなどの商品生産に関わる情報を開示して、その姿勢に共感した消費者に買ってもらうというビジネスモデルで成功したアメリカのブランドです。最近では、ユニクロがこの手法に影響を受けています。



上のWebでの公開資料を元に計算してみます。

Everlane:
生地の値段/店頭価格:10.9%
縫製費/店頭価格:17.3%

Yangon Calling:
生地の値段/店頭価格:23%
縫製費/店頭価格:16.6%

いや縫製費の割合は0.7%しか変わらないし、生地の値段に関しては私の方が二倍以上高い割合、つまり商品価格の割に高い生地を使ってます。
少なくとも国際標準では、ミャンマー人が言うように「生地が良くない」とは言えません。これは物の価値がわかってないか、ミャンマーの根付け方法があまりに国際標準から外れているのかのどちらかでしょう。
ミャンマーには、デザインに対価を払うという価値観が希薄なので、おそらく後者ではないかと推測します。

論理立てて説明しようとすると記述がずいぶん長くなりました。
では、ミャンマー人はこうした商品を絶対に買わないのかというと、必ずしもそうでもないことを次に説明します。

私はいつも店頭にいるわけではないので、知らないケースもあるかもしれませんが、自分の知る限り、私の企画した商品を買ってくれたミャンマー人は今までで三人です。
一人はイギリス帰りで配偶者もイギリス人のご婦人、もう一人は日本に留学歴のある韓国人の配偶者を持つご婦人、最後はシンガポールの美大出て、ミャンマーでデザイナーをやっている女の子です。
今、このデザイナーやっている女の子と協業できないかと話し合っていますが、私のブランドのブラック・ドレスを見せたら、すごくはしゃいで大喜びして買ってくれました。その時も写真撮らせてもらいましたが、FBのオフ写真でも着ている頻度が高いので、かなり気に入ってもらえたようです。

そんなわけで、私見ではミャンマーのマーケットは以下の四つに大別できます。

1. ミャンマーのマジョリティのマーケット:推定約90%
2. ミャンマーの富裕層のマーケット:推定約8%
3. ミャンマーの富裕層のうち海外での滞在経験を持つ人のマーケット:推定約2%
4. ミャンマーに住む外国人のマーケット:推定約0.1%

マーケット毎に商品の価格帯やテイストを変えて、ターゲティングした層にリーチするのがマーケティングの原則ですが、ミャンマーの場合、メディアもそれほど市場毎に細分化していないので、3、4の層に向けてメッセージを送ったところ、1の層からリアクションがあったというのが今回のケースだと思います。

最後に、私のブランドを着たミャンマー人デザイナーの女の子の写真を見て癒されてください。明日、4月1日(日)はPrincess Tailoring Shopに日本語通訳ボランティアの女性に入ってもらえますので、その際にでも実際の商品を手に取っていただけたら嬉しいです。





ハァハァ、ちゃんと説明しようとすると、思ったよりずいぶん長くなった
腑に落ちたらクリック!
  ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓  
にほんブログ村 海外生活ブログ ミャンマー情報へ
にほんブログ村

2018年3月28日水曜日

【4月1日(日)】日本語通訳付きでロンジーや注文服が作れます【Princess Tailoring Shop】

4月1日(日)10:00~12:30の間、日本のNGO AAR Japanさんが運営するテイラー・ショップのPrincess Tailoring Shopに、日本語通訳ボランティアのLさんに入っていただきます。


ロンジーやワンピースなどのオーダーメイドの服をミャンマーで作ってみたいけれど、言葉の壁でためらっていた方は、これを機会に作ってみてはいかがでしょう?

ミャンマーの素材を使用して作った、店舗で販売している既製服をご参考のため掲載します。これらと同じデザインのドレスやご自分でデザインした服を採寸して作れます。

ロンジー生地を使用したワンピース



シャン州産のコットンを使用したワンピース

お店の住所は、こちらです。
Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

水祭りも近いし、新しい服で街へ出かけたいな、
と思ったらクリック!
  ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓  
にほんブログ村 海外生活ブログ ミャンマー情報へ
にほんブログ村