2013年7月24日水曜日

ミャンマー的映画生活

娯楽の少ないミャンマーで、夜を過ごすのに欠かせない娯楽が映画鑑賞です。
近所にDVD屋があり、ブルーレイディスク1枚が2,500チャット(約250円)とレンタル・ビデオ屋感覚で買えるので、時々利用しています。
そのDVD屋の様子が、最近非常に怪しい。
夜になっても、店先の電灯を点けず、入口は南京錠で施錠してます。


前もってここがDVD屋だと知らないと、何の店だか分りません。


そもそも営業しているかどうかも分らないのですが、内側から仄かに明かりが漏れているので、開いているのだろうと踏んで店の前に行くと、見張り(?)をしている女の子が鍵を開けて入れてくれました。


外の怪しさとは裏腹に、店内はそれなりに賑わってました。
著作権絡みで、当局から注意でもされたのでしょうか?
ミャンマーには、著作権法があるにはあるけど、まったく機能してないので、そういう懸念はなさそうなのですが。遊園地行くと、ミッキーマウスとミニーの着ぐるみとか、ガンダムのオブジェとかあるし(笑)。

せっかくなので、ここ最近観た映画の紹介をします。

寺山修司が激賞したというのも納得のシュールなキング・オブ・カルトムービー。
感情や情緒を排した、乾いた暴力と死が延々と続く。
メキシコ映画ですが、作家のロベルト・ポラーニョが長編『2666』で実際にあったメキシコでの連続女性殺人を、作中で一章を割いて描写していたのと同質の荒涼とした映像です。
ポラーニョの作風は、この映画に影響されている可能性が高いですね。
登場人物が無意味に鬼畜なのは、タランティーノへの影響も大ではないかと。

売っているDVDは中国製なのですが、中国では岩井俊二が人気があるのか、彼の監督作品をよくDVD屋で見かけます。
日本の国内に移民や流民で構成されるインナーシティがあって、治外法権の解放区になっているというアイディアとイメージの原型は、村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』に端を発すると思います。それを最初に映像化したのは石井聰亙の映画『爆裂都市』ですが、この映画もその系列に連なる作品です。
ところどころ魅力的な映像はあるのだけど、何か足りない。荒涼としたエリアでサバイブしている登場人物にあってしかるべきの、漲るような生命力とか圧倒的な暴力性が画面から伝わってこない。言い換えれば、エルトポ度が低い。
考えてみれば日本人のエルトポ度が低いから、メキシコのような残虐で無慈悲な大量殺人事件が起こらないわけで、それは喜ぶべきことですね。というわけで、日本人の幸福さと、文化的な限界を示す作品だと感じました。
『エルトポ』観た後に、この映画観たから、たまたまそう感じただけかもしれませんが(笑)。

素晴しい。ビキニ --> おっぱい --> お尻 --> ビキニ -->と映像がサブリミナルのように無限ループする眼福映画。ソフィア・コッポラを暴力的にしたようなガーリーな映像も最高。蛍光色を強調した人工的な色彩が美しい。映像はガーリーなんだけど、ストーリーはエルトポ度高し。言ってみれば、『ヴァージンスーサイズ』と『スカーフェイス』を足して割ったような映画。私は両方とも好きななので、この映画も当然好きです。

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