2013年7月23日火曜日

【Myanmar News】偽托鉢僧の問題

ミャンマーに住んでいると、托鉢僧を頻繁に見かけます。
僧衣、剃髪で小脇に托鉢された食物を入れる壷を抱えて、裸足で近隣の家々や、市中のカフェ・食堂の客席を回って、食物(お米)やお金を集めます。
家庭では食物、飲食店のお客からは、お金を受取ることが多いようです。
ところでこのお坊さん達の中には、偽物がいます。托鉢を装った職業的な詐欺師とでも言うのでしょうか。彼らは、別に僧院で暮らして修行している訳でもないのに、僧衣・剃髪の姿で、カフェや食堂のお客からお金をせびって回ります。
本物と偽物の区別は、凡そ時間帯・服装・態度でつきます。
本物が現われる時間帯は、早朝5~7時と午前中の9~11時の2回です。その他の時間帯に托鉢をしているのは、偽物の可能性が高い。
服装については、托鉢時は本物は裸足。これは足が痛いのでー特に舗装状態が良くないミャンマーではー手を抜いて草履を履いている偽物もいます。
カフェで過ごしている時に、よく僧侶がお客のテーブルの前に立って托鉢を促しますが、本物は数秒待つだけで立ち去りますが、偽物はお金を渡さないと、なかなかその場を離れません。特に外国人は金蔓と思われているので、しつこいです(笑)。
こうした偽物の僧侶による托鉢を苦々しく思っている僧侶達もいるようです。
今回は、偽僧侶の摘発に、僧侶の団体が自主的に取組み始めたというニュースをご紹介します。

『Myanmar Times』 2013年7月22~28日号 より記事転載(原文は英文) 

偽托鉢僧の摘発への取組み
Text By Cherry Thein 

エーヤワディー地方の仏教組織が偽托鉢僧の取締に取組みはじめた。この教団のリーダーは、国家公認による仏教組織が、仏教のイメージを守るために適切な処置を取らないことを批判している。
Gonesaung Yahantaw教団は、現在まで7人の偽托鉢僧と、Maubin地区で有名な僧侶の名前を騙り募金活動を行った30人の名前を明らかにした。
教団の代表 Sayadaw U Weiseitaは『ミャンマー・タイムズ』に、このプログラムは仏教の貪欲を戒める価値観を守るために開始したと伝えた。
彼は、僧侶の振りをして、街中で物乞いをするのは仏教に対する侮辱だと語った。
「僧侶は物乞いをすることはない。なぜなら彼らは自分の僧衣と仏陀への畏敬の念を持っているからだ」と彼は言う。
「だが、仏陀に対する畏敬の念を持たない者もいるようだ。あまつさえ、僧衣と教団の名を詐欺のために利用している。地獄をも畏れない所行だ」。
彼はまた、国家公認の教団Maba Nayakaコミッティがこの問題を放置していることを批判する。
「私は15年間、こうした詐欺行為を止めさせることを試みてきた。教団のリーダーや政府高官にも何らかの措置を取るように働きかけたが、彼らは私の申し出を無視した。彼らがどんなに忙しいのか知らないが、これ以上、現状を座視できないため、自ら行動を起した」と彼は語った。
Gonesaung Yahantaw教団は地区の教団と60人の僧侶の協力のもと、7月8日に設立された。構成員は約50人である。
U Weiseitaは、僧衣を纏い托鉢を装った物乞いが始まったのは、ここ40年ばかりのことだと言う。
「その数は都市部において、年々増加している。詐欺師達は、昼間は僧衣を纏い、夜になると這いつくばって物乞いをする。彼らは自らの生計のためにしている場合もあるが、一家総出で、組織化しているケースもある」と彼は指摘する。
寺院の宿泊施設や病院の建設等の宗教的な活動を装って、集金活動を行っているグループの例もある。これらの見せかけのプロジェクトは、通常、有名な僧侶の名を騙って運営されている、とU Weiseitaは言う。
彼は彼の組織が偽僧侶の名を公表すれば、彼らは僧衣を着て活動できなくなるだろう、と語る。 彼らは、何度か偽僧侶を警察署まで連れて行ったが、U Weiseitaによれば警察はいつも拘留を拒否するという。
Gonesaung Yahantaw教団は、近隣地区の他の教団と協力して、さらに詐欺行為の疑いのある者を特定するつもりだ。
「7月22日のWaso祭の後、エーヤワディー地区内のネットワークを強化する」と彼は語った。
彼によれば、仏教を保護する法律は貧弱で、実効性に乏しい。「国家公認の教団を別とすれば、教団の設立は公的にされたものではない。我々の教団を含め、自発的に創立されている。我々の活動は、法に則っていない。しかし、公的な機関が適切な処置を取らないのであれば、我々でやるしかない」と主張する。   

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