2018年1月8日月曜日

ミャンマーと革命とTシャツと私

ミャンマーでフィットネス・ジムを営んでいる年下の友人のため、Tシャツ・プリント用のグラフィックを作成しました。


ジムの名前がRevolution Gymなので、参考になる画像を探して、革命に関係する平面作品をネットで検索していたのですが、出てくる画像がなかなか面白かったです。

revolution illustrationのキーワードでGoogle先生に訊ねると、ロシア構成主義のプロパガンダ図像が表示されます。
アールデコ同様、100年経っても色あせないポップさと斬新さを感じさせる表現スタイルです。




2000年代に入っても、イギリスのロックバンド、フランツ・フェルナンドのジャケットに、こんな風に引用されていることからも、現代でも通用する普遍的なデザインであることが証明されています。


同様のキーワードで、ロシア構成主義の画像と共に引っ掛かるのが、中国共産党のプロパガンダ画像です。こちらは、ポップなロシア構成主義と対照的に、土着性を前面に押し出したところに特徴があります。




ついでなので、Tシャツと革命でも検索してみました。
当然のように真っ先に上がって来るのがこの人、チェ・ゲバラです。
ヤンゴンでも、ゲバラTシャツを着ているローカルをよく見かけます。たぶん、どんな人か分かって着ている人はほとんどいないと思います。
ゲバラは、Tシャツにプリントされる革命家として、名実共に王者ですね。
こんなスレが立ってしまう程ですから。
チェ・ゲバラはなぜTシャツにされてしまったのか
 

革命家とか社会運動家関連で、ゲバラ以外に定番なのが、この人たちです。

マルコムX

キング牧師

共通しているのは、みんなフォトジェニックで絵になる人たちということです。
なので、こういう人のは、流行りません。


そもそも、上の人は革命家としての評価も微妙ですが。

言うまでもないですが、ミャンマーのキング・オブ・革命家はこの人です。
絵になります。思わずTシャツにプリントしたくなる格好良さです。



サフラン革命のTシャツ

娘のこの人も絵になるし、フォトジェニックです。これも遺伝なのか。



日本だとTシャツ映えする格好良い革命家がなかなか思い浮かびませんが、敢えて選ぶならこの人になるのでしょう。他に挙げるなら、大杉栄くらいでしょうか。


60年代末から70年代初めの、日本で興った中核派、赤軍派などの左翼運動家の評価が低いのは、運動がひたすら陰惨な結果をもたらしたからというだけではなく、アイコン化される格好良い人がいなかったからという理由もあると、個人的には感じています。
Tシャツになって、絵になりそうな人いませんでしたよね。
なんかみんな貧乏臭くて、教条主義的で、ゲバラみたいなフォトジェニックな人がいませんでした。

やはり社会運動も、というか社会運動だからこそ、アイコン化されるタイプのフォトジェニックな人がイニシアチブを取っていないと成功しないし、後世の記憶にも残らないということなのでしょう。理念や哲学に共鳴して、損得を越えた自己投企を図るのには、そうした人が指導層にいないと、なかなか踏み切れないですから。
革命が興った国家で、上に挙げたようなプロパガンダ画像が多数制作されたのは、指導者がヴィジュアルの重要性を知悉していたからに違いありません。

革命ネタで、新たにグラフィック作ってみました。


元ネタはコレ。


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