2020年1月11日土曜日

ヤンゴンの本好きにはたまらない季節がやってきました

今年の一月も去年に引き続き、ヤンゴンで世界最大の本の展示即売会のBig Bad Wolf Book Saleが開催されています。
東南アジア各地を巡業しているイベントで、開催元はマレーシアの企業のようです。
自分のブログで確認すると、去年は1月18日~1月29日に開催されていました。
今年の開催日は、1月10日から1月20日の間です。
今年は去年とは場所が変わって、Fortune Plaza内のMyanmar Expo Hallで開催されています(場所の詳細は後述)。

ヤンゴンには、国際空港内の紀伊國屋書店しか海外の書籍が買える大きな本屋がないので、ここに住んでいる活字中毒者は、だいたい本に飢えています。
なので、活字中毒の在住者にとっては、干天の慈雨のようなイベントです。
去年は開催中日に2、3回行った記憶がありますが、今年は気合を入れて、初日の朝から行ってきました。


価格帯は、ペーパーバックで5,500MMK、ハードカバーが7,000~9,000MMK、ビジュアル・ブックは値段にばらつきがあって15,000~25,000MMKくらいです。
市価の半額以下なので、バンコクへ一時出国した時に買うよりも安い。








今年の傾向として、ビジネス書はあまり目ぼしいものがありませんでした。
そのかわり、文芸書が充実していました。
おそらくここで販売されているのは、出版社や取次から余剰在庫を低価格で大量に買い取った本です。
フィクションでは、村上春樹とかポール・オースターとか、ノンフィクションでは、マルコム・グラッドウェルとかユヴァル・ノア・ハラリのような、普通の本屋に平積みしているような売れ筋の本はありませんが、ある程度の目利き力があれば、面白そうな本を手頃な値段で入手できます。

ウィリアム・バロウズの『ソフトマシーン』も5,500MMK。
ミャンマーでバロウズ読む人間がいるのか?

今年の戦果をいくつかご紹介します。

ガブリエル・ココ・シャネルの伝記。
日本のビジネス書の分野では、ベストセラー作家の出口治明氏が、よくシャネルの言葉を引いて、教養の必要性を説いています。
「私のような大学も出ていない年をとった無知な女でも、まだ道端に咲いている花の名前を一日に一つぐらいは覚えることができる。一つ名前を知れば、世界の謎が一つ解けたことになる。その分だけ人生と世界は単純になっていく。だからこそ、人生は楽しく、生きることは素晴らしい」

出口氏はシャネルを敬愛していて、彼女の伝記本はすべて読んでいるとどこかに書いていました。それを知った時に、ビジネスマンがシャネルの生き様に興味を持つのは意外な気がしました。

日系アメリカ人作家による長編デビュー作。
21世紀に入ってから、アメリカ文学界で活躍するアジア系・アフリカ系の作家が増えていますが、アジア勢はインド系・中国系が中心で、日系人は影が薄い気がするので、どうなんだろうと思って。

イタリアの作家イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』とドイツのカフカの『城』。今回は、フィクションのコーナーに、カルヴィーノの小説がたくさんありました。いま東南アジアでカルヴィーノ・ブームが起きているのか?


カルヴィーノの『見えない都市』は、フビライハンに仕えたマルコ・ポーロが、主君に、これまで訪れた奇妙で不思議な都市を語るという断章で綴られた短編集です。私の知る限り、世界で最も美しい、宝石箱のような小説です。東京大学の米文学の元教授で、現在は翻訳家の柴田元幸氏も、翻訳小説のヘヴィー級チャンピオンはガルシア・マルケスの『百年の孤独』で、ミドル級チャンピオンがこのカルヴィーノの『見えない都市』だと、東大駒場祭で開催された講演会で語っていました。

フィリップ・K・ディックの『パーマエルドリッチの三つの聖痕』と『火星のタイムスリップ』。


私が中学生の時、最もハマっていた作家は、筒井康隆とフィリップ・K・ディックでした。久しぶりに読んだらどんな感想になるのか、興味があったので。

ジェニファー・イーガンの『マンハッタンビーチ』。


前作の『ならずものがやってくる』から7年ぶりの新作。未読ですが、『ならずものがやってくる』は、よくカオサンの古本屋で見かけるので、どんなものか興味があったので。しかし英語圏の作家は、本当に創作ペースがゆっくりです。カズオイシグロなんかも、新作出るの5年おきくらいだし。英語で書かれた本は読者数が多いため(英語が母語でない国でも読まれるので)、頻繁に新作を発表しなくても食えるので、じっくり時間をかけて書けるんでしょうけど。

今回の目玉はこの本。見つけたら絶対買うべき本です。
ジュノ・ディアスの『オスカー・ワオの短く凄まじい人生 』。


ドミニカ系アメリカ人作家による、ドミニカ系アメリカ人の日本オタクの青年が登場する長編小説。ウルトラマンとか小松左京原作『復活の日』の角川映画が作中に出てくるのは、この作品だけでしょう。日本語訳を読んだとき、ガルシア・マルケス ミーツ カート・ヴォネガットという感想を持ちました。
ピュリツァー賞、全米批評家協会賞をダブル受賞、英米で100万部のベストセラーとなった話題作なので、ヤンゴンに住む外国人もこの小説のことを知っている人が結構います。
昨日Facebookで、イベント会場にチェックインして、この本の表紙をアップしたら、「この本いいよね!」とヤンゴン在住のケニア人からレスが入りました。
21世紀になってから発表された私が読んだ小説の中で、今のところ、これがベストの作品です。
この作家は、親日家で、下北沢のサブカルチャー事情にも詳しいです。福岡のラーメン店事情を世界の知るところになったのは、この人が雑誌に寄稿したコラムによるところが大きいです。関心のある方は、Junot Diaz Ramen Fukuokaでググってみてください。

それでは、会場への行き方をご案内します。


上記地図の通り、会場はFortune Plaza内のMyanmar Expo Hallです。
ヤンゴン郊外の場所なので、市内中心部からタクシーを使うと往復10,000MMKはかかります。
そんな交通費使うより一冊でも多くの本を買いたいという人(私です)のために、バスでの行き方をご案内します。
バスだと片道200MMK、往復400MMKなので、25分の一の交通費で行けます。

ダウンタウンから行く場合は、マハバンドゥーラ公園前のバス停から、 4、5、9、33、81、85、89のいずれかの番号のバスに乗って、タカタ橋を渡ってから二つ目か三つ目のバス停 Wet Su 下車です。バス停から会場までは100メーターくらいです。
大型バスは4番と81番で、あとはマイクロバスになります。本数の多い、4番で行くのが一番無難でしょう(私は行き帰りとも4番を使いました)。



20日までの開催で、まだ間があります。本が好きな方にはご来場をおススメします。

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2020年1月8日水曜日

【YANGON CALLING】メンズパンツ、ドレスの新色が入荷しました

メンズ・ショート・パンツとドレスの新色が入荷しました。

メンズのパンツはラカイン産のロンジー生地を使用して作られています。
ラカイン産のロンジー生地は、厚手で丈夫なのでボトムスに向いています。




今年からサイズ設定を広げて、現在、SサイズからXXXXXLサイズまで展開しています。

サイズ設定は以下の通りです。
S =78cm, 30inch
M=82cm, 32inch
L=86cm, 33inch
XL=90cm, 35inch
XXL=94cm, 37inch
XXXL=98cm, 37inch
XXXXL=102cm, 40inch
XXXXXL=106cm, 42inch

お買い上げできるカラーやサイズの在庫は、YANGON CALLINGのオンラインショップで確認できます。
https://www.ygncalling.com/men

シャン州産の生地を使ったフレンチ・スリーブのサイド・タック・ドレスの新色も入荷しました。


こちらも在庫状況は、オンラインショップでご覧になれます。
https://www.ygncalling.com/women

新年だしミャンマーの素材で作った服を着て
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2020年1月2日木曜日

(2) ミャンマー人の行動と気質を理解するための統一理論について考えた

前編「(1) ミャンマー人の行動と気質を理解するための統一理論について考えた」の続きです。

これまで、ミャンマー人の行動様式を、時間軸という概念を用いて説明してきましたが、一昨日あたりに、もっと上手く説明できる方法があるのではないかと思いつきました。
経済や会計の概念である、フローとストックを援用すれば、より包括的かつ明示的な説明がつきそうです。

Wikipediaでは、「フロー(Flow)とは、一定期間内に流れた量をいい、ストック(Stock)とは、ある一時点において貯蔵されている量をいう」と説明されています。

Dynamic Stock and flow diagram

上図では、流れたフロー(当期利益)がダム状のストック(自己資本)として貯まり、それがまたフロー(消費・投資)として、 ダムから流れ出します。

会計の分野では、複式簿記において、期間の損益状況をあらわす損益計算書P/L(収益・費用)がフロー、特定時点での財産状況をあらわす貸借対照表B/S(資産・負債・資本)がストックにあたります。

ミャンマーのローカル企業の会計では、複式簿記を採用していないため、フロー(P/L)は見ていますが、ストック(B/S)は見ていないケースが多いです。
つまりミャンマーには、フローの概念はあるが、ストックの概念はあまり一般的ではないとも考えられます。複式簿記を採用しないのは、単なる会計上の習慣ではなく、ミャンマー人の世界観に根差した、民族的な深層意識に由来する選択である可能性があります。

これまで、ミャンマーでは、真面目さと勤勉さ、善良さと誠実さは別の概念であることを論じてきましたが、この先、フローとストックの概念を導入して、説明をしてみます。
<フロー>真面目、善良 <-- その場において観察される資質
<ストック> 勤勉、誠実 <-- フローが蓄積した結果として事後的に認められる資質
として捉えてみると、ミャンマーはフローの流出量は多いが、それがストックとして蓄積されていないと言えます。
上図のイメージで言うと、水量(フロー)は多いが、ダムの貯水できる容量が非常に小さいため、十分なストックが形成されない。

真面目さと勤勉さ、善良さと誠実さという人間的な資質を説明するに限らず、ミャンマーで起こっている事象全般をこのフロー・ストックの概念を適用して考えてみましょう。
  • 植民地支配から独立して以来、発電施設、上下水道、都市計画などのインフラを自力で立ち上げたことがほとんどない --> 社会資本(ストック)の概念がないから
  • 公営の充実した図書館や美術館がない --> 文化資本(ストック)の概念がないから
  • 安易に他社のデザインや商標やソフトウェアのコピー・模倣をする --> 無形資産(ストック)の概念がないから
  • 辞職する際に業務の引継ぎをしない --> 事業の継続性(ストック)の概念がないから
おお、全部説明できそうだ。

正確を期せば、2006年に旧首都ヤンゴンに代わる首都ネピドーが建設されていますが、あの都市は政府庁舎が点在するだけで、公共交通・商業施設と居住区のバランスと利便性、娯楽や文化施設などの都市としての魅力を考慮して建設されていないため、ここでは除外します。
1961年に発表された都市論のバイブルと呼ばれる、ジェイン ジェイコブズ 著『アメリカ大都市の死と生』では、都市の様々な機能や用途 ー 居住区・オフィス地区・商業施設・公共の文化施設など ー が相互に絡み合い、多様な生態系を形成することにより、活気や魅力が生まれ、イノベーションが発生し、あたかも有機体のように都市が成長・発展するプロセスが活写されています。
都市を建設するにあたっては、成長・発展の萌芽となる、複合性や多様性をいかに設計するかが、現在の都市計画においては重要な要素となっています。
1960年に遷都されたブラジルの首都ブラジリアは、建設にあったて、そうした都市の発展の条件を考慮していなかったため、自然発生的な成長・発展が果たせなかった都市の代表的なケースとしてよく挙げられます。
ネビドー同様、巨大な建造物と広大な道路が広がる整然とした巨大な計画都市ですが、市内の移動は自動車による移動を前提にしているために、実際の市民生活を送るには不便なことや、直線的な道路が広く長く伸びる設計であるため、コミュニティが生成する区画(ブロック)や路地が存在せず、都市としての自然な繁栄を遂げることができませんでした。イノベーションの発生には、クリエイティブな人材の重層的・複合的なコミュニティの存在が不可欠とされています。このため、現代の先進的な都市作りでは、徒歩や自転車で移動が可能な、利便性が高く緊密なコミュニティ生成の場を作ることが重要な課題となっています。
ブラジリア建設から46年後に建設されたネピドーは、ブラジリア同様に都市の発展プロセスに対してこうした洞察を欠いているのは否めません。


東南アジア人と東北アジア人の気質の違いは、イソップ童話の「アリとキリギリス」寓話によく喩えられますが、これにもフローとストックの概念が適用できます。
  • アリ(東北アジア人) --> 食べ物(フロー)の途絶える冬がある -->食べ物(フロー)がある夏の間に食料を貯蔵する --> ストックの概念が育ちやすい
  • キリギリス(東南アジア人) --> 食べ物(フロー)の途絶える冬がない -->常に葉っぱが茂っている(フローが豊富)ため、食料を貯蔵する必要がない --> ストックの概念が育ちにくい
ミャンマーは、旅行者には概ね好印象なのですが、ここで実際にビジネスを営んでいる外国人にはけして評判が良いとは言えません。
これは通りすがりの旅行者が体験するのは、フロー(真面目さ、善良さ)であるのに対し、実際にこの地に足を付けて事業を営むのにあたっては、事業者は被雇用者にストック(勤勉さ、誠実さ)を求めることに起因します。
ミャンマーに進出した外資系企業の成功例がいまだに少ないのは、視察時にフローの部分だけを見て、投資判断をすることも大きな理由の一つではないでしょうか。
あるいは、自国のストック(上図では、ダムの貯水量)と同様のキャパシティ(ダムの容量)がミャンマーにもあるという、誤った前提で投資判断をしている可能性もあります。

いずれにせよ、これからミャンマーの様々な事象を読み解くにあたって、補助線としてフローとストックの概念を用いるのは、 正確なミャンマー像を把握するのに有用な試みではないかと個人的には考えます。

<追記:2020年1月3日>
本稿を書き上げた後、フローとストックの概念で説明できる代表的・典型的なケースをさらに思いついたので、ここに追記します。
一つ目は、ミャンマーに投資する投資家や、進出する外資系企業の成功例が少ない理由です。
株式投資に喩えると、彼らは、 フロー(損益計算書P/L)だけを見て、ストック(貸借対照表B/S)を見ずに、投資を決めていたケースが多いのではないかと推測します。
もう一つは、11世紀頃に建造された歴史的な価値のあるパゴダに、コンクリートやモルタルの現代の素材で補修したり、新たに建て増ししたりするケースです。
これは、迸る信仰心や、より良き来世への熱望といった個々人のフローが大量に流れ出した結果、先人の遺した遺蹟や文化・歴史的な価値のある建造物といったストックが押し流されている状態であるとも説明できます。

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2020年1月1日水曜日

(1) ミャンマー人の行動と気質を理解するための統一理論について考えた

明けましておめでとうございます。
去年の投稿では「 ミャンマーでは、善良であることと誠実であることは別の概念であることを考えた」が飛びぬけてアクセス数が多かったです。私の投稿でアクセス数が400近くあるのは珍しいことです。
せっかくなので、新年最初の投稿として、このトピックを深堀りしてみることにします。

まずは、前回までの考察をおさらいします。

前回の投稿で、ミャンマーでは、真面目さと勤勉さ、善良さと誠実さは別の概念であることを論じました。

前者は、その表出が瞬間的に観察される心性の有り様なのに対して、後者は、もっと長い時間軸の中で継続的に観察され、当該者の行為・行動の蓄積により、それらが当該者の持つ資質の発露であると事後的に認められる心性の有り様である。
ミャンマーでは、継続的・長期的に人が評価される社会的な基盤や価値観が希薄なため、後者(勤勉さ、誠実さ)の資質は育ちにくい(ゼロとはいいません)。
そのためミャンマーでは、儒教文化圏の東北アジア人には、多くの場合、自明とされている、前者(真面目、善良)に後者(勤勉、誠実)が包括される、あるいは同一の集合に属するという概念は当てはまらない。
真面目な人物が怠惰であったり、善良な人物が不誠実であるということもあり得るし、真面目で善良だと思っていたミャンマー人から裏切られた、騙されたというケースもしばしば仄聞する。

これは、彼ら・彼女らが、真面目で善良な仮面の下に邪悪な魂を隠し持っているからではありません。
北ヨーロッパの推理小説なんかでは、陰惨な殺人事件を起こしている犯人は、登場人物中、最も善良で悪意のなさそうな人物であるのが常道ですが、そうした自らの邪悪さを善意の仮面で覆って他者を欺くような複雑さ、狡猾さ、陰険さはミャンマーには存在しません。
理由は、おそらく、もっと単純です。
それは、彼ら・彼女らの世界観では、時間軸で評価する文化が希薄なのではないか、という仮説を立てています。
人物が、時間の経過を伴う行為・行動の中で、蓄積的・累積的に評価される社会的な土壌があまりない。
そして、個人単位でも、時間の経過の中で、行為・言動に一貫性や整合性を失っても、自己矛盾や齟齬に悩まされることは少ない。

通常、人間には自己同一性(アイデンティティ)を保つため、自らの行為・言動に一貫性・整合性を持たせる心理機構が存在します。
この心理機構を利用したセールス・テクニックを『影響力の武器』という本で読んだことがあります。
ずいぶん前に読んだ本なのでうろ覚えですが、著者の体験したこんなエピソードが実例として紹介されていました。

ある日著者の家に、タンクトップを着た魅力的な若い女性が、アンケートに協力してもらえませんか?と訪ねてきた。魅力的な女性の申し出なので、とりあえずアンケートを了承した(著者は男性)。あなたは健康とライフスタイルの充実に留意してますかとの問いに、イエスと答えた(魅力的な女性の前でいい格好したかった要素が多分にある)。すると、では、あなたはこれを買う必要がありますねと、健康食品か健康器具を売り込まれた。著者は、健康とライフスタイルの充実に留意していると言った手前、自らの発言を裏切れずに、その商品を買う破目になった。


これは、 自己同一性を維持するため、自らの言動の一貫性・整合性を保とうとする心理機構を利用したセールス・テクニックですが、ミャンマー人に同様の営業をした際、どういう結果が出るか興味があります。

以前の投稿で書いたAさんから、メッセンジャーで、クリスマスカードやら新年祝いの画像が頻繁に送られてきますが、彼女は自分の行為に矛盾や齟齬を感じていないため、こちらに対して後ろめたさや罪の意識はまったくなく、これまでと同様に接してくるのでしょう。
ちなみに、彼女が持ち出したネームタグは、年末に買い取りました。出自のよくわからない物にお金払うのは、抵抗がありましたが、知らない所で勝手に使われてブランド価値を棄損されても困るため、持たせておくわけにもいかなかったので。

あくまでここに書いているのは仮説ですが(fMRIで、実際に脳の活動を観察した実証実験をしたわけでもないので)、これまでの仮説を補強するエピソードとして、以下のようなケースを実際に見たことがあります。

ミャンマー人実業家Mさんと中小企業社長の日本人Iさんは、20年以上の付き合いがあった。
Iさんは、これまで一緒にMさんとは仕事をしたことはないが、交友歴が20年以上あるので、Mさんとは信頼関係が構築できていると考えていた。6、7年前のミャンマー投資ブーム時に、Mさんの元に日本の投資家が日参するようなった。中には、個人で数十億円を動かせる投資資金を持つ投資家もいた。Iさんも当時のミャンマー投資ブームに乗じて、Mさんとの共同事業の提案をした。Iさんは20年来の交友関係があるので、信頼関係がある自分が優先されるものと信じていた。しかし、Mさんは、知り合ったばかりの潤沢な投資資金を持つ日本人投資家との関係を重視し、大きな投資資金を持たないIさんを次第に疎んじるようになり、Iさんから電話があっても居留守を使うようになった。

このケースは、上述した、時間軸のない世界観から導き出された典型的な行為として観察し得ます。
時間を伴う行為・行動の蓄積(ここでは20年以上の交友関係)よりも、目先の利得を優先するのは、Iさんが考えていたのとは異なり、Mさんにとっては、長期にわたる交友関係には大した価値がなかったからでしょう。
行為・行動が蓄積されて、累積的に信用という形で評価される東北アジア人的な価値観と、その時々の利害関係によって、毎回関係性がゼロクリアされるアジア東南アジア人的な価値観がすれ違った典型的なケースと言えます。

ここまでが、前回までのおさらいです。
少し肉付けしたり、実例を入れて実証性を補完したので長くなりました。
いままで、ミャンマー人の行動様式を時間軸という概念を用いて説明してきましたが、もっと包括的かつ明示的に説明できそうな方法を思いついたので、本稿を書き起こしはじめました。
おさらいが長くなったのと、書きながら考えていて疲れてきたので、新しい説明方法については、次回の投稿で書くことにします。

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2019年12月29日日曜日

【YANGON CALLING】2019年の売り上げの傾向と2020年の方向性について考えた

年の瀬が押し迫ってますが、この時期のミャンマーには年末年始感はありません。
ミャンマーの新年は4月の水祭りの時期なので、年末年始感があるのは4月の中旬です。

そうはいっても年度が変わるので、2019年の売り上げの傾向とそこから導き出される2020年度の方向性について考えてみることにします。

YANGON CALLINGの商品で、2019年に一番売れたのは、ラカイン産のロンジー生地で作ったメンズのショートパンツでした。
一度購入したお客様から、同サイズでカラー違いの追加オーダーが入ったことが、4、5回ありました。
特に北欧系のヨーロッパ人からウケが良かったです。お土産用にまとめ買いした北欧人も何人かいました。






https://static.wixstatic.com/media/9c8c84_302da62bb1ec440d8bd1179d17c1c9ea~mv2.jpg/v1/fill/w_576,h_768,al_c,lg_1,q_85/9c8c84_302da62bb1ec440d8bd1179d17c1c9ea~mv2.webp

光沢感があり、カラフルなヴァリエーションカラーがある生地なので、リゾートウェア風に仕上がるのではないかと思ったのが製作のきっかけでした。
サンプルを自分で履いて耐久性などを試していますが、半年間ほど履き続けて、20回以上洗濯していますが、いまだにちゃんと使えます。このロンジー生地は厚手で丈夫なため、ボトムスに向いています。

ラカイン産のロンジー生地を他のミャンマーのローカル・ファッションブランドが素材として扱っているのは、今のところ見たことがありません。
商品の差別化やクオリティの向上を図るため、2020年は、ラカイン産のロンジー生地を使用した商品ラインアップを充実させる予定です。

いままでレディスの商品にもラカイン産のロンジー生地を使った商品が何点かありましたが、今後はもっとこの生地を使った商品を増やしていきます。



ラカイン産のロンジー生地を使用したドルマンスリーブのワンピース

そんなわけで2019年年末の現在、ラカイン産の生地を探して市場のロンジー生地屋を毎日巡っています。
この生地もリリース毎に微妙にテキスタイルデザインが変わるため、 気に入ったテキスタイルデザインの生地を見つけた時にまとめ買いしておかないと、後で入手できなくなることがしばしばあります。

来年からこの生地を使った商品を発表していくことになりますので、ご関心があれば下記のYANGON CALLINGのFacebookページとオンラインショップのサイトをチェックしてみてください。

YANGON CALLING Facebookページ
https://web.facebook.com/ygncalling/

YANGON CALLINGオンラインショップ
https://www.ygncalling.com/

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2019年12月24日火曜日

ダウンタウンにある老舗インド料理店に行ってみた

昨日布を探しにダウンタウンに行った時に、いつもランチしている37th Streetのミャンマー料理店 NAM KHAMがクリスマス休暇で休業中でした。



代わりに、以前から気になっていたダウンタウンのインド料理店に行ってみました。
マハバンドゥーラ通りにあるBHARATというレストランです。


このレストランを初めて知ったのは、2年くらい前で、その時ヤンゴンに住んでいたアメリカ人から、あそこがなかなか美味いという話をWin Starでビールを飲んでいた時に聞きました。


店先にLonely Planetの推薦プレートが貼っているので、外国人や観光客には有名なお店なのでしょう。
英語表記のメニューもありました。



私が行った時は、食事しているのはローカル客だけで、外国人はいませんでした。
インド料理店なので、やはりインド系ミャンマー人のお客さんが多い。



スプーンを使わず手だけでカレーを食べているところを見ると、なんだか本場ぽいものを感じます。
壁には、おそらく往年のインド人スターの写真が貼っています。こういうところにも歴史を感じます。


この時頼んだのは、ベジタブル・カレーのランチセット。
2500MMKで、4種類のカレーとライスがついています。
中には不思議な味のカレーもありました。おそらくパパイヤなどのフルーツがルーに入っていて、スパイスの辛さとフルーツの甘味が混ざり合って、あまり経験のしたことのないタイプの味覚でした。ただし、珍妙過ぎて、食べれないということはなかったです。
カレーとライスはお替り無料のようで、なくなったらウエイターが継ぎ足してくれます。
私はおなか一杯だったので、ライスの継ぎ足しは断りましたが。
チキンとかマトンとか肉の入ったカレーセットは4500MMKでした。
次回、肉入りのカレーも試してみたいと思います。


Googleで情報を見ると創業が1947年らしいので、老舗ですね。移り変わりの激しいヤンゴンで、70年以上も暖簾を守っているのは凄いことです。

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2019年12月14日土曜日

ミャンマーでは、善良であることと誠実であることは別の概念であることを考えた

ミャンマーに来た頃、最初に感じたのは、ここでは真面目であることと、勤勉であることは、別の概念だということです。
そもそも、勤勉であることが美徳と見なされているのは、儒教文化圏、あるいは仏教では大乗仏教が主流になっている東北アジアの国々、及び北ヨーロッパのプロテスタントが信仰されている国々で、上座部仏教やカソリックが信仰されている国では価値観が異なります。
上座部仏教が熱心に信仰されているミャンマーで最も尊敬されているのは、修行を重ねて解脱した僧侶です。解脱した僧侶は、労働も再生産(生殖)もしない、究極の無為の人です。
カソリックでは、労働は神から与えられた罰と考えられています。
一時期イタリアで暮らしていた村上春樹は、この時期に書かれた紀行文『遠い太鼓』の中で、イタリアの郵便局の職員がいかに怠惰かが縷々述べています。郵便局員がまともに働かないから、長蛇の列がいつまで経っても短くならない。たまに例外的に勤勉な職員がいて、てきぱきと事務処理をして、その時だけ一気に行列の人数が少なくなるが、そういう人物が特に評価されている風でもなく、「あいつは、ああいう風に働くが好きなんだろう」くらいの受け止め方しかされていないように見えると書いています。


作家兼実業家で「金儲けの神様」と呼ばれた邱永漢も、「仏像が寝ている国は、工業生産に向いていない」とどこかに書いていたように記憶していますが、これも上座部仏教が信仰されている国を指しているのでしょう。

最近、それとは別に、ミャンマーでは「善良さと誠実さは別の概念である」と気づかされる案件が発生したため、今回はそれについて書きます。

二か月ほど前に、縫製をお願いしているNGOの縫製部門のマネージャーAさんが辞職しました。彼女は20年ほどこのNGOに勤務していて、ベテランとして信頼され、スタッフから頼りにもされていました。私も複雑な縫製を頼むときに、彼女が作業手順などを縫製担当のスタッフに説明してくれたお陰でずいぶんと助けられました。
ふくよかでいつもニコニコしている、絵にかいたような善良そうなビルマ系の中年女性です。自分の子供も他人の子供も同じように可愛がるし、ペットとして飼ってる犬を大切にするところなどを見ると、彼女が心優しい善良な人物であることを疑うのは難しいです。
辞めるときは突然で、引継ぎや事前の連絡などはまったくありませんでしたが、それはミャンマーでは当たり前のことなので、特に驚くことではありません。

私のブランドのネームタグの製作も、彼女を通して業者に頼んでもらっていました。自分で管理していないと危ないな、とは時々感じていましたが、何となく今まで先延ばしにしていました。
彼女がいなくなった後、ネームタグを使い切ってなくなったとの連絡が、約一ヶ月前にNGOのスタッフからありました。
最後に注文したネームタグの数とそれ以降生産した商品の数を計算すると、足りなくなることはないはずです。計算が合わないので、前任者のAさんに聞いてみてもらえないかとNGOのスタッフの方にお願いしました。彼女が誤って持ち出したかもしれないと思ったからです。NGOのスタッフがAさんに訊ねたところ、自分は持っていないと答えたとのことでした。
釈然としないまま、作成してくれるところを探して、新たにネームタグを作りました。
この時は、前任者のAさんに今まで頼んでいた業者をNGOのスタッフの方に聞いてもらって、その店に行ったのですが、「前からここにお願いしていたはずなんだけど」と言っても全然話が通じず、結局Aさんから教えてもらった店では同じものが作成できないことが判明しました。プリント屋が密集しているエリアなので、近隣の店に聞いて回って、作れる店が無事見つかったので、事なきを得ました。
自分に利益が生じないことを聞かれると、面倒がって、確度の低い、その場しのぎの回答をするという対応もミャンマーではよくあることなので、この時も特に何とも思いませんでした。

AさんとはNGOとの仕事を通して3年間程度の付き合いがあり、相手がこちらのやり方を知っていて、意思疎通がしやすいため、縫製の仕事を外注できないかと考え、コンタクトは継続しています。
現在、新商品のサンプルの作成を彼女に依頼中で、一昨日受け取る約束をしていましたが、当日の約束時間の一時間前になってキャンセルの連絡が入りました。キャンセルの連絡があるだけこの時はましな方で、今まで約束の時間に家に行っても留守だったことが3回ほどありました。
こちらも相手を完全に信用しているわけでもないので、サンプルの作成を頼んでいるのは相手にとってコピーする意味のないメンズの新商品です。裁断、縫製を依頼する時に、相手に商品の型紙を渡すので、コピーする気になれば簡単にできてしまいます。
レディースの商品だとミャンマー人の女性にも売れる可能性がありますが、メンズ・ファッションのミャンマー人マーケットは存在しないので、コピーする価値はありません。彼女の顧客は、ミャンマー人女性が中心で、在ミャンマー外国人の男性へ販売するルートを彼女は持っていません。
サンプル作成を頼んでから一ヶ月以上経ちますが、遅々として作業が進行しないのは、コピーする価値がないため、あまりやる気がでないのかもしれません。

この時に、おいおいと思ったのが、キャンセルの連絡と共に、「あなたのネームタグ750枚、私持ってるけどいくらで買う?」というメッセージと写真が送られてきたからです。

メッセンジャーに添付されていた写真

あなた、前の職場の人に聞かれたときに、持ってないと答えたんじゃなかったっけ?、と普通考えますよね。
何か怪しいとは思っていたけど、やはり持ち出していたわけです。
私は在庫を作りたくないので、いつも100枚単位でしか発注してないのに、彼女が750枚持っているということは、おそらく桁を間違えて誤発注したのではないかと推測します。
作成を頼んだのは彼女がNGOに勤務していた時ですが、この時彼女が誤発注した余剰分を自腹で補填したのか、NGOの経費で支払ったのかは不明です。
後者だとすると、こちらに売ろうとするのはおかしいことになりますが。
たぶん、そんなこと深く考えてないと思います。おそらく、在庫持ってるから、現金化したいとしか考えていません。
いつもニコニコしていて、子供や小動物に優しく、悪辣さや邪悪さとはまったく無縁に見える人物が、なぜこうした挙に出るのか?
その問いを解くにあたって「善良さと誠実さは別の概念である」という、ミャンマーを含むおそらく東南アジアに共通するマインドセットが鍵になりそうです。
善良さと誠実さは似た概念ではありますが、時間軸を尺度とすると、顕在、表出の仕方が異なります。
善良さは、他人に悪意を持たない、穏やかであるなど、その表出が瞬間的に観察される心性の有り様です。
そして誠実さは、もっと長い時間軸の中で継続的に観察され、行為・行動の蓄積により、それらが当該者の持つ誠実さの発露であると事後的に認められる心性の有り様です。あの人はいつも約束を守る、今まで嘘をついたことがないなど、誠実さが認められるまでには、一定の時間軸を伴う蓄積的な評価が必要となります。
そして、ミャンマーを含む東南アジアエリアでは(行ったことないけど、おそらくアフリカなどでも)、継続的・長期的に人が評価される社会的な基盤や価値観があまり存在しないように思われます。
話を戻すと、Aさんが一度は持ってないと答えたネームタグを実は持っていて、いくらで買う?と訊いてきた件については、おそらく彼女の心中には、齟齬や矛盾や葛藤、後ろめたさは存在していないのではないかと推測します。
持っているかと聞かれたときは、持っていると自分が誤発注したことがバレるので、持ってないと答えた。しばらくして、現金が必要になってきた時に、これを売れば金になるのではないかと考え、買わないかと持ち掛けた。この言動の間に一ヶ月程のブランクがあるので、この二つは彼女の中では繋がっていないのでしょう。
ミャンマー人が、一貫性とか整合性を勘案して、自分の言動や人格に同一性を保持しようと意識することは少ないのではないでしょうか。

真面目さの中に勤勉が、善良さの中に誠実さが含まれていないというのは、おそらく東北アジア人には理解しにくい心性です。
だから、「国民性に惚れた」とかの理由で進出した日系企業が、這う這うの体で撤退するような事態が、ミャンマーブームだった5、6年前に度々起こっていたのでしょう。

今回の件については、正論を振りかざして、相手を裁くようなことは言わずに、穏便にネームタグを取り戻す予定です。事を荒立てて、腹いせに勝手にネームタグを使われたり、横流しされてブランド価値を棄損するような事態は避けたいので。
メンズの新商品のサンプルも粘り強く交渉して、彼女の工房で完成させたいです。今まで、頼んでいるNGOが人出が足りなくて、生産量が限られているので。

今日も、Aさんからゴールデンヴァレーのシティマートに出店するから、委託販売したいなら、商品持って来ていいよと言われてましたが、開店時間に行ってみたところ彼女は来ていませんでした。腕の怪我をしたからというのが理由です。怪我については、嘘はついてないと思いますが。直接会って話さないまま、スタッフに商品預けたりすると後でまた話が拗れるので、商品を置くのは諦めて帰って来ました。
他店なら話に乗らないですが、ゴールデンヴァレーのシティマートは富裕層が住むエリアなので、チャンスがあれば必ず出品するようにしています。

ミャンマーで全面的に人を信用することはできませんが、だからと言ってミャンマーで仕事をする以上、まったくミャンマー人と関わらないことも不可能なので、常にリスクを最小化して事を進める必要があります。

とりあえずこれからミャンマーに仕事で来る人には、真面目と勤勉、善良と誠実はここでは別概念であることを念頭に置いていらっしゃることをお勧めします。

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2019年12月6日金曜日

2019年のThe Makers Marketを振り返ってみた

先週の日曜日、12月1日に第九回目となる、ミャンマー最大のローカル物産展The Makers MarketがKaraweik Gardenで開催されました。

自分のブログで確認すると、初回が2018年の12月2日(日)だったので、このイベントが始まってから、ちょうど一年が経ちました。
現在まで、全九回とも参加している身からすると、なかなか感慨深いものがあります。
このイベントが始まって、それまで別々の場所でミャンマー人や在ミャンマー外国人が小規模で営業していた、ローカルの工芸品店やローカル・ファッション・ブランドが、毎月一回、一堂に会する機会ができたのは喜ばしいことです。
毎回欠かさず参加していると、徐々にですが、ブランド認知度も向上してきたように思えます。
予約があった時に、このイベントで商品の受け渡しができるようにもなりました。今回も、予約があった商品三点をこの場で渡しました。
私の店のテントをの前を通る時、挨拶に訪れるお客さんもちょくちょくいます。








回を重ねる毎に、出店を希望する事業者も増えて、出店競争率がだんだん上がってきたようです。
先月参加していた、日本人とブラジル人が出店の申し込みをしたものの、選に漏れたと聞きました。運営会社のスタッフがイベント会場を巡回して、集客状況、商品のレベル、店の雰囲気などをチェックしているみたいです。
集客力がないとか、商品や店舗がイベントの趣旨や雰囲気に馴染まないとかと判断されると、次の開催時に選出してもらえない可能性があるので、これから出店をお考えの方はお気を付けください。
私は一人でテントに張り付いて搬入・設営・接客をしているので(搬出は、近所のF氏に手伝っていただいています)、他のテントを見て回る余裕がなく、他の出店者がどんな状況なのかあまり分かっていません。
サンチャウンでアロマキャンドル店を営むKさんが、閉鎖したローカル・ファッション・ブランドが多いと、今回、私のテントに来た時に言っていました。
今になって、一年前の投稿「2018年時点での、ミャンマーのローカル・ファッションブランドを比較してみた」を読み返すと、ここで紹介されているブランドの一つYaminは、すでにThe Makers Marketに参加しなくなっています。半年くらい前に、バンコクのBangkok Art and Culture Centre (BACC)内のセレクトショップの一つに商品を置いているのを見かけましたが、その後の動向は分かりません。

そういえば、4年前の投稿「ミャンマーのファッションブランド」で紹介した、ファッション・ブランドとしては、ミャンマーでは比較的大資本だったCi Ciも、ここ2年前くらいから市場で見かけなくなりました。どうなってるんだろうと思って、さっき検索してみたら、既製服の企画・販売から、ユニフォーム製作に業態を転換した模様です。


ちなみに、「2018年時点での、ミャンマーのローカル・ファッションブランドを比較してみた」で紹介している、Charlotte Barjou DesignUrban Rangoonは順調に事業を拡大しているように見えます。The Makers Marketにも毎回参加して、常に一定の集客がありますし。

12月の第一週から、欧米人はクリスマス・ヴァケーションに入って、帰国したり、旅行に出かけたりし始めるため、今回の12月1日のイベントが事実上の仕事納めの感があります。
次回は、来年一月の第一週か第二週の日曜日の開催になります。第一週だと、ヴァケーション期間中で、まだミャンマーに帰って来ていない外国人が多いため、おそらく第二週の日曜日になるのではないかと予想しています。
それまでに、今回売れた商品の補充と、新商品の開発を終わらせるつもりです。
次回の日程が発表され次第、また、ブログでお知らせします。

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