2018年12月18日火曜日

2018年時点での、ミャンマーのローカル・ファッションブランドを比較してみた

ミャンマーは、ファーストファッションブランドの生産委託拠点の一つに数えられ、縫製業は国内製造業の中では基幹産業とも言えます。
こうした衣料品は、中国から輸入された生地や副資材が使用され、ミャンマーでの工場で縫製され、消費地の北米・ヨーロッパ・日本へ輸出されます。
このようなサプライチェーンの中でのミャンマーの位置づけは、廉価な人件費が利用されているだけで、ミャンマーで製造される必然性はありません。もちろん、ミャンマーが持つユニークな生地文化や民族衣装の伝統が反映された商品が作られることもありません。
街の衣料品店で売られている洋服も、 検品ではねられたファーストファッションブランドの商品が中心で、ミャンマーで企画・製造されたオリジナル・ブランドは、今までほとんどありませんでした。民族衣装を除く衣服に関しては、ミャンマーには選択肢がほとんどなかったのが実情です。
こうした状況が、ここ一年で変わりつつあります。
新たなローカル・ブランドの創業が増えはじめて、プレイヤーの層が厚くなってきています。いずれのブランドもミャンマーの素材を使用して、ミャンマーで製造されています。
今回は、そうしたブランドの中で、実際にイベントなどで現物を見たことのあるブランドをご紹介します。

Charlotte Barjou Design
今回ご紹介する中では一番老舗のブランド。最初にイベントで見かけたのが、2015年の1月だったので、おそらく3年近くビジネスを継続しています。
パリで舞台衣装のデザインを手がけていたフランス人のご婦人が創業しています。
そのバックグラウンドを反映してか、ゴージャスな服作りが特徴です。
価格帯は、50USD~300USDくらい。




lilla
おなじくフランス人が今年創業したブランド。こちらは南仏ぽいリゾート感が特徴です。
ヴィジュアルがいちいちお洒落で、ファッション雑誌のグラビアみたいです。モデルも創業者の若いフランス人の女の子が務めています。まるで南仏を舞台にした、エリック・ロメールの撮った青春映画みたいな雰囲気です。イラストもかわいい。
中心価格帯は、80~100USD程度だったと思います。





Yamin
アジア系アメリカ人の女の子が今年創業したブランド。ソーシャルビジネスとして、エシカルさを前面に打ち出しています。価格帯は、80USD~100USD。




Urban Rangoon
こちらはミャンマー人によるローカル・ブランド。ざっくりとした素材感を生かした商品が特徴です。ミャンマーブランドにありがちな、とにかくなんでも盛りまくった過剰さがなく、外国人にも着れそうなアイテムがそろっています。中心価格帯はたしか、30,000MMK(約20USD)とかなりリーズナブル。上の3ブランドの四分の一程度です。





YANGON CALLING
最後に私のやっているブランドをご紹介します。
他のブランドと異なるのは、メンズのロンジー素材を使った商品があることです。ツイードなどのメンズの素材をレディースに使ったガブリエル・”ココ”・シャネルの故事に倣いました。というのは後付けで、単にメンズのロンジー見ていて、「これレディースにも使える」と思ったからです。
自分では意識していませんが、「とっても日本的ね」と何度か欧米人のご婦人に言われたことがあるので、たぶんそうなんでしょう。価格帯は、2,5000MMK~48,000MMK(約15USD~30USD)で、他の外国人が営むブランドの三分の一くらいです。





ショッピングの楽しみがないと言われてきたミャンマーですが、衣類に関しては、ここ一年でずいぶん選択肢と多様性が増しました。
今後もプレイヤーが増えて、もっとショッピングが楽しい国になれば、居住者も嬉しいし、外国人旅行客も増えることでしょう。

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