2014年1月24日金曜日

【Myanmar News】ミャンマーの屋台の衛生事情

ミャンマーに長期滞在している外国人にとって、日々の食事は、切実な問題の一つです。
ご存知の通り、ミャンマー人が好んで食べるローカル料理店の食事は超絶オイリーなので、毎日食べるのは、外国人には正直キツイ。
かといって、和食、フレンチ、イタリアンなどで真っ当な料理を出すレストランは、概ね外国人経営の店で、価格も日本と変わらないため、途上国に住んでるメリットが感じられない。ミャンマー人経営の比較的リーズナブルな外国料理のレストランもありますが、ミャンマー風味の外国料理を食べるより、潔くミャンマー料理店行った方が、いっそ清々しい気がします。これは、個人的な感覚かもしれませんが。

というわけで、食事に行く店に関して、なかなか選択の幅が狭いのが現状です。
せんだって、日本から友人が訪緬しました。彼はアフリカ駐在の経験もあり、何でも食べれると豪語していましたが、滞在三日目で食あたりを起して、いきなり弱気になってました。最初は自身満々だったので、ギトギト・ヌルヌルしたオイリーなミャンマー料理を出すハードコアなローカル店に連れて行って、反応を見ようと画策していましたが、初級ミャンマー料理店の段階で早々に躓いたため、その機会を逸してしまいました(笑)。

かくいう私も恒常的にお腹を壊しているため、日本から持って来た正露丸と経口保水液代わりにするポカリスエットの粉末が手放せません。
頻繁に食あたり起すのは、主に衛生環境に起因していると思われます。外食産業に関わる人でも、ローカル店では、手を洗ったり、清潔さを心がけているようには、とても見えません。
日常的に閉口するのは、汚れた手の指を碗にガッツリ入れて、ウエイターが料理を運んで来ることです(笑)。汚れた手で、人が口にする物を触って欲しくないという気持ちは、まったく理解してもらえません。まぁ、汚れた手には雑菌が付いているとか、雑菌を体内に入れると体に変調を来すとか、初等教育でも教えてないようなので仕方ありませんが。

さすがに屋根のある店で食べるようにしているので、ふだんは屋台には行きませんが、路上で調理中の写真を、ご参考までにアップします。

おばさんが、素手で麺を和えてます(笑)。ちなみに周囲に手を洗う環境はありません。

こちらは、漁港での水産加工の作業風景。冷凍設備や保冷車がないので、水揚げした魚は、その日の内にここで加工して、市場や路上の売店へ卸されるようです。

そんなミャンマーの食事事情ですが、ミャンマー当局が屋台で販売している食品の衛生調査をしたという記事があったので、ご紹介します。さて、結果はいかに?

 『Myanmar Times』2014年1月20~26日号 より記事転載(原文は英文) 



路上販売されている食品の衛生調査 1/3がバクテリアの危険性
Text By Shwe Yee Saw Myint

新たな調査によって、私たちが身を持って学んでいた事実が明らかになった。
ヤンゴンで路上販売の食品を買うことは、多くのタイプのバクテリアに免疫を持たない人達にとって、食中毒に罹る可能性がある。
調査結果は、市内の衛生問題の大きさを浮き彫りにした。150のサンプルのうち1/3以上にブドウ状球菌かバチルス・セレウス菌のいずれかが見つかった。両者とも食中毒を引き起こすことで、よく知られたたバクテリアだ。また、1/4には、ただちに危険な水準のバクテリアが含まれていた。
調査結果は、1月6日から10日に健康調査局(下院)により開催された、第42回ミャンマー健康会議で発表された。
国立防疫センターの生態防疫局の副局長 Dr. Thaung Hla が、3人の局員と協力のもと、調査を指揮した。調査目的は、路上販売の食品から、危険な細菌が検出される頻度を明らかにすることだった。
5つの区(タウンシップ)のダウンタウンから、30のサンプルが採集され、検査が実施された。150中約35%の52のサンプルから、ブドウ状球菌かバチルス・セレウス菌のいずれかが検出された。
ブドウ状球菌が含まれていた32のサンプル中23は、ただちに危険な水準だった。一方、バチルス・セレウス菌が含まれていた20のうち14が、危険な水準だった。
 調査は、フライドライス、ソーセージ、パン、カスタード、アイスクリームを対象に実施された。
しかしながら、調査は、焼いた肉、蒸し魚、干し魚、炒り豆などの伝統的なミャンマー料理は対象としなかった。以前の調査では、こうした食品から、高レベルの有害なバクテリアが検出された、と Dr. Thaung Hla は語った。
彼は、路上販売の食品の安全性は、調理・販売する人間の衛生状態に、大部分、原因がある、と語った。
「食品をどのように準備し、調理するか、そして、作る人の衛生状態が原因です。安全な食品を食べたいなら、販売されている環境に注意して、清潔かどうかを見極めるべきです」。
調査結果は論議を呼ぶかもしれないが、関係者は驚くこともなかった、と診療所を経営している Dr. Mie Mie Ko は語った。「食品の路上販売のお店は、いたるところにあります。どんな場所でも、簡単に作れますからね。誰も、食品の品質やお店の人の衛生状態をチェックしていません」。
Dr. Mie Mie Ko は、通常、健康な人の皮膚と鼻から2つのバクテリアが見つかり、劣悪な衛生環境にある店から、食品を通じて感染する、と言う。
バクテリアによって引き起こされた症状は、抗性物質によって治療されるが、治療を施さなかった場合、深刻な結果をもたらすこともある。
「バクテリアに対して、耐性が高い人なら大丈夫ですが、耐性が低い人には病状を引き起こします。いくつかの食中毒の症状は非常に重く、あまりに不衛生な環境だと、死に至ることもあります」。
バクテリアによって引き起こされる食中毒は予防できるが、調理・販売・運営する人々への健康に対する学習が必要だ、と Dr. Mie Mie Ko は言う。
調査結果は公的な健康機関のあり方を示唆するものの、ヤンゴンの食品安全に関する認可に権限を持つ、ヤンゴン開発委員会の保健所へ影響を及ぼすことはなさそうだ、とミャンマー健康調査局の U Ko Ko Zaw は言う。
「我々は、そうした所轄当局と連携していない。我々は、食品販売を中止することはできない。それは、ヤンゴン開発委員会の仕事だからだ」。
 関係当局による強制力がないため、この問題は買う側の注意に委ねられている。
バハンに住む Ma Su Su は、路上販売の食品は、できるだけ食べないよう心がけていると言った。食べた時、よく体調を壊すからだ。お店が手袋も使わず食品を扱い、汚れた水で食器や調理器具を洗っているのを見れば、バクテリアに感染するのはすぐに分ります、と語る。
「もし食べるとしても、少なくとも清潔なお店を探します。時々、手袋を使ったらどうかとお店の人に言ってみますが、大抵の場合、言われたことがお店の人の機嫌を損ねるだけです」と彼女は言った。
食品の路上販売している業者でさえ、自分達が食べる物には注意している。ミャンマー・サラダを Anawraha Road で5年以上売っている Ma Ei は、手袋を使用して、食器を清潔にしている店でしか食事をしないと語った。
「食品を路上販売している業者は、もっとレベルを上げないといけません。私の周りでは、面倒がって、お店を閉めてから、お皿を洗うことさえしない人もいます。翌日、開店する時に洗うのです」。

役人の我関せず的な発言が、いつものミャンマーのニュースぽいですね。

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