2018年4月21日土曜日

新しいデザインのワンピースを入荷しました

Aラインのキャップ・スリープのワンピースを新たに作りました。
素材は、花柄の刺繍を施したロンジー生地を使用しています。
今回は、生地とデザインのマッチングが非常に上手くいきました。



袖口は切り込みを入れたキャップ・スリープです
S size: 40,000MMK

花柄の刺繍のドレスは、昔のサンローランとかケンゾーとかでありそうです。今だとプラダあたりが採用しそう。
ミャンマーの流通事情だと、同じ生地はなかなか入手できないので、気になったらお早めにお店でチェックすることをお勧めします。

お店の住所は、こちらです。
Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

その他、品切れになっていたラカイン州の男性用ロンジー生地を使ったタンクトップ・ブラウスも入荷しました。暑い日が続く、今のミャンマーにぴったりなトップスです。


L size: 35,000MMK




M size: 35,000MMK

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2018年4月16日月曜日

ミャンマーで現代美術について考えた〜Chuu Wai Nyeinの個展での所感

水祭り前にダウンタウンのギャラリー、Gallery 65で開かれていた現代美術の女性アーティストChuu Wai Nyeinの個展に行ってきました。
普段はそれほどミャンマーの現代美術には食指が動かないのですが、今回はMyanmr Timesの文化欄の記事を読んで行くことにしました。
ミャンマーの現代美術にこれまであまり関心が持てなかった理由は、今まで見た数少ない作品の大半があまりに類型的だったからです。私見ですが、だいたい印象派風の風景画、カンディンスキー風の抽象画、ジャスパー・ジョーンズとかアンディ・ウォホール風のアメリカの60年代的ポップアートの三種類に分類できて、あまりオリジナリティが感じられませんでした。
今回はMyanmr Timesの記事に掲載されていた作品の写真を見て、何だか引っ掛かるものを感じて、ギャラリーまで足を運びました。

会場で配布されていたパンフレットとMyanmar Timesの記事を合わて説明すると、「マンダレー王朝黄金時代(筆者註:19世紀後半、イギリスの植民地になる前の最後のビルマ王朝)の女官のようでありなさい」という社会的な要請や抑圧、つまり出来合いの理想的な女性像を押し付けられ、ありのままの女性でいることが困難なミャンマー現代女性の置かれた状況を、伝統的なロンジー(ミャンマーの民族衣装である巻きスカート)柄の背景に、現代的なポーズを取るマンダレー朝時代の民族衣装を纏う女性像を描くことで、過去から現代までに繋がる女性に対する抑圧的な状況から解放されることを企図して表現している、と言ったコンセプトの作品群です。
これだけ読むと、「あぁ、あれね(棒」といった感想になります。
女性に対して抑圧的な社会環境が望ましくないのは当然ですが、こうしたテーマやコンセプトは、女性アーティストの主題として珍しいものではないからです。


現代美術の門外漢の私でも知っている例だと、シンディ・シャーマンの「Untitled Films Stills」が有名です。架空のハリウッド映画のスティル写真の中の女優をシンディ・シャーマン自身が演じることで、社会が認知する画一的な女性像をアイロニカルに表出した作品です。




日本だと、女性アーティストのやなぎみわが、エレベーター・ガールなど職業婦人に求められる同質性を、男性原理が支配する資本主義的な価値観に基づく都合の良い女性像として表現しています。





考えてみれば、同時代に生きていれば、問題意識の在処が似てくるのは当然かもしれません。重要なのは、同じテーマ、コンセプトから出発していても、そこからオリジナリティや作品としての強度がどれだけ導き出されていることでしょう。

Chuu Wai Nyeinの作品は、私にはオリジナリティと作品としての強度が備わっていると感じられました。社会や外部が要請する理想的な女性像の淵源を19世紀のマンダレー王朝に求めるのはミャンマー人にしかできない発想です。そのコンセプトを伝統的なミャンマーの絵画技法で描くことで、作品としても高い完成度を達成しています。

同じコンセプトを扱っても、アメリカだとハリウッド映画の女優、日本だと高度成長期の職業婦人、 ミャンマーだとマンダレー王朝の女官とモチーフが変わるところも、それぞれの国柄や環境の相違が反映されているようで興味深いです。
ハリウッドの主演女優、匿名的な職業婦人、近世王朝の女官というそれぞれの表現者による表象の差異は、深堀りすれば比較文化論としても機能しそうです。






ちなみにギャラリー行った時には、作家本人がパンフレットを配っていて、ちょとだけ話しました。
いきなりだったので、何も気の利いたことが言えずに、
「これ君が描いたの?」(その時は作家本人とは気がつかなかった)
「そう」
「へー」
みたいな間抜けな会話しかできなかったのが残念です。
思ったより若い女の子だったので、この人が作家だとは最初は思いませんでした。

今年は海外での個展も予定されているようなので、 今後は海外のアート・マーケットでも評価されるアーティストになるかもしれません。

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2018年4月6日金曜日

【YANGON CALLING】ワンピース新色入荷しました

先日、発表したウェストシェープ・タイプのワンピースの新色が入荷しました。
今回もシャン州産のコットンを使用しています。
このストライプの布を、お店で見つけた時に、 新しく作ったパターンと相性が良さそうだなと思って、今回、商品化しました。



こちらは同じデザインの生地違いです。





フレンチ・テイストが入ったデザインなので、ジャン=リュック・ゴダールの映画の中のアンナ・カリーナみたいに着こなしていただければ嬉しいです。






商品はこちらのお店でご覧になれます。試着もできます。
Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

ミャンマーも日本ももうすぐ大型連休
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2018年4月4日水曜日

【YANGON CALLING】新しいモデルのドレスを入荷しました

今まで、体型や人種を選ばないゆったりしたドレスを中心に商品を作っていましたが、今回、試しにタイト・フィットのドレスを作ってみました。
日本人は欧米人に比べて骨格が細いので、人によっては、こういったタイプのドレスの方がフィットするかもしれません。

60年代のハリウッド女優が着ていたような、ウェストをシェープしたクラッシックなXラインのワンピースです。
独特の風合いのあるシャン州のコットンを使用しています。





こちらは、これまで作ってきたロンジー生地を使用したワンピースです。
体型を選ばないゆったりした作りです。


フレンチスリープ・タイプ


ノースリーブ・タイプ

商品はこちらでご覧になれます。試着もできます。
Princess Tailoring Shop 【No.8 Ground Floor, Nyaung Tone Road, Sanchaung Township, Yangon (レストラン喜洋洋の二軒左隣)】

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2018年4月1日日曜日

Yangon Green Funiture〜ミャンマー最強のデザイナーズ家具

いまミャンマーで一番お洒落な家具を作っているのは、niccoYangon Green Funitureの二つのメーカーです。
6年前にミャンマーに住み始めた頃に苦労したのが、気の利いた家具店がほとんどなかったことです。とにかく、デカくて、重くて、使いにくいの三拍子が揃った家具ばかりで、機能的で、場所を取らず、さらにデザインが洗練された家具となると皆無に近かったです。
その頃に比べれれば、ミャンマーに住む外国人の数もずいぶん増えたこともあり、ヤンゴンにも外国人の感性や嗜好に合う、機能性とデザイン性を備えた家具を作るメーカーも現れてきています。冒頭にあげた、二つのメーカーはその代表です。
今まで、Facebook Pageでしか商品を見たことがなかったのですが、今回、初めてYangon Green Furnitureの実店舗に行ってきました。

入口。お店は、カバエイパゴダの近所です。


中に入ると、工房があり、製作現場が見れます。

工房のある中庭を通り過ぎると、家屋をリノベーションしたショールームがあります。

このメーカーの特徴は、新品だけどアンティーク感のある家具を作っているところです。
素材は、廃材を利用していて、自然なエイジング感による味わいが美しい。日本で言うところの侘び寂び感があります。
デザイナー兼オーナーは、アメリカやヨーロッパ各地に住んだ後、ミャンマーに帰国したミャンマー人女性です。オーナーのお姉さんは、日本からミャンマーに帰国した人で、この方が日本語で説明してくれました。

色使いはカラフルだけど、シックで落ち着いた色調でまとめています。
原色をこれでもかと使いまくる、ミャンマー的な美意識とは一線を画しています。

案内してくれたオーナーのお姉さんが、飲みませんか?と聞いてきましたが、ただ単に見に来ただけで、買う気はまったくないので遠慮しときました(笑)。

初めて見た、ミャンマー製のイケてるソファ。コンランショップとか中目黒のデザイナーズ家具店で買えば30万円近くするグレードです。値段を聞いたら850USDでした。
おおよその価格帯は、無印やイケアの2倍、 コンランショップやカッシーナの三分の一といったところです。一枚板を使うなど、素材のクオリティが高いので、家具好きにとってはコスパの良さを感じさせます。


このチェスト欲しいなぁと思いました。今、こういう家具を使う住環境でないので、無理ですけど。


イームズ・チェアもありました。イームズ・チェアの前の一枚板のテーブルは、たしか450USDでした。

庭にオブジェとしてヴィンテージ・バイクを置いています。

廃材を効果的に使ったガーデン・テーブル。
廃材は、古い建物を壊す時などに、現場から買い付けるそうです。質の良い廃材が入手できるように、いつも情報を収集しているとのことでした。

客層は、欧米人80%、アジア人20%くらいの割合で、100%外国人でした。聞いてみたら、ミャンマー人の顧客は非常に少ないとのこと。
この種の美意識は、まだミャンマーでは一般的ではないので、うなずけます。

「ミャンマーのジレンマ」と私が勝手に呼んでいる法則があります(本当は、さっき名付けた)。
外国人がミャンマーに来て(もしくは海外から帰国したミャンマー人が)、「こんな素材・文化があるなら、これをああして、こうすれば、もっと恰好よいもの(もしくは、可愛いもの、美味しいもの、お洒落なもの等々)が出来る!」と思っていざそれを始めてみると、ミャンマー国内にそうした商品やサービスを評価して、お金を出す消費層が非常に薄いという事実に行き当るという法則です。
現在、複数のプレイヤーが、この「ミャンマーのジレンマ」を越えるべく奮闘していますが、ここもその一つに数えられるでしょう。
なかなか高い壁で、過去五年間、この壁へ挑戦した者はそれなりにいるものの、未だに越えた者はほとんどいないのではないかと思われます(少なくとも私は知りません)。
おそらく、誰かが明らかに越えたと万人に判断されるようなブレークスルーを成し遂げたら、どんどん後に続くプレイヤーが現れるのではないかと予想しています。
かつて、人類が100メータを10秒以内で走るのは不可能と信じられていた時代、長らく10秒の壁が破られることはありませんでした。しかし、一度10秒を切る記録が現れると、短期間に9秒台の最速記録が更新されていきます。これは、トレーニング方法の進化と共に、「人類が100メータを10秒以内で走るのは不可能」という心理的な足枷が外れた要因も大きいと考えられています。
「ミャンマーのジレンマ」を越えるためのソリューションは、まだ見つかっていませんが、こうした世界標準で通用する物作りをしているメーカーがあることは、ミャンマーにもまだ可能性が残っているのではないかと感じさせます。

(追記:2018年4月2日 後で、Rangoon Tea Houseが、今のところ「ミャンマーのジレンマ」を克服した唯一の例ではないかと思いました。しかし、なかなか後に続くプレイヤーが出てきていません)

Yangon Green Furniture
Open: Mon, Wed, Fri, Sat 1-5pm
No.29G, Yezet Street, Mayagone Township, Yangon, Myanmar


「ミャンマーのジレンマ」へ挑戦している
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